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金属置換反応の速度差を利用した電気透析法による有価金属の分離

研究課題

研究課題/領域番号 06750785
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 反応・分離工学
研究機関秋田大学

研究代表者

高橋 博  秋田大学, 鉱山学部, 助手 (70197169)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード電気透析法 / 金属置換反応 / イオン交換膜 / 膜分離 / ニッケル / コバルト / EDTA / 相互分離
研究概要

電気透析槽内で有価金属-EDTA錯体と銅との金属置換反応を行いながら,反応によって生じる有価金属イオンを膜分離する手法により,金属の相互分離を行った。なお本年度は特にニッケルとコバルトについて実験を行った。
実験装置は電極室,フィード室,反応室,ストリップ室,電極室の5室からなる回分循環型電気透析槽であり,反応室の両側は旭硝子社製陽イオン交換膜SELEMION CMVで仕切られている。実験はフィード室に塩化銅水溶液を,反応室にはコバルト,ニッケル-EDTA錯体水溶液を流し,所定の液速度及び電流密度の下で行った。
コバルトあるいはニッケル-EDTA単成分錯体を用いて実験を行った結果,いずれの系においても時間の経過と共に銅イオンがフィード室から反応室へ透過し,反応室内では金属置換反応によって生じたフリーな金属イオンが生成した。また,その一部がストリップ室へ透過し,EDTAから金属が分離・回収される結果を得た。しかし,反応室内で生じる両金属の生成量を比較した場合,ニッケルの方がコバルトイオンの約30%程度と低く,コバルトとニッケルでは銅との金属置換反応速度に大きな違いがあることがわかった。
次に,単成分系における知見を基に,コバルトーニッケル-EDTA錯体を用いてコバルトとニッケルの相互分離を行った。その結果,コバルトイオンは時間の経過と共にストリップ室へ透過するがニッケルイオンの透過には約6時間もの長い誘導期が存在し,この間両金属の分離が良好に進行することがわかった。また,このような各金属イオンの膜透過特性は主に銅との金属置換反応の速度差によって生じているものと考えられるため,金属置換反応が十分に平衡に達した溶液を用いて電気透析を行い,分離係数を比較した。その結果,金属置換反応を生じさせながら電気透析を行った方が分離係数が高くなる傾向を示した。これらの結果より,本手法による金属の高度な分離は主に銅との金属置換反応の速度差によって生じていることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋博,菊池賢一: "金属置換反応の速度差を利用した電気透析法によるコバルト,ニッケル-EDTA錯体からの金属の分離・回収" 化学工学会第27回秋季大会研究発表講演要旨集. 1. B-109 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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