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水晶発振子を利用した免疫センサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06750816
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物・生体工学
研究機関山形大学

研究代表者

高畑 保之  山形大学, 工学部, 助手 (00163303)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードバイオセンサ / 免疫センサ / 水晶発振子 / 微量天秤
研究概要

本研究は,1ngの物質を容易に計測できる微量天秤としての水晶発振子を免疫系の検出に適用することを目的とした.水晶発振子は,その使用環境の条件が安定である場合,非常に安定した周波数で振動するが,環境温度,湿度等に大きく影響を受け,その多くの研究は気相系,特に減圧環境下で用いられる事が多い,そこでまず,液相中における挙動が安定となる条件を調べた.
測定対象となる液体の物性として,まず非電解質溶液に対してその密度ならびに粘性の影響を調べた.一般の液物性の範囲内においては,水晶振動子の周波数はその溶解した物質の種類に依存せず,密度ならびに粘性に比例して減少することが確かめられた.ATカット水晶振動子を用いて液温の影響を調べたところ,温度の上昇とともに発振周波数は上昇したが,溶液の密度や粘度の影響を補正するならば,液温293〜308Kでは温度の影響を受けないことが確認された.即ち,体温や通常の酵素の反応温度では非常に安定した応答が得られることが明らかとなった.また,電解質溶液を用いた場合,電解質濃度の上昇に伴い発振周波数は低下した.溶液のpHが中性付近では電解質の種類によらず溶液の電気伝導度で補正をすることが可能であることが認められた.しかし,強酸性また特に強アルカリ性の領域では非常に不安定な挙動を示した.これは水晶発振子が誘電体であること,ならびに水晶自体が強アルカリ雰囲気下では腐食性が高い事に起因するものと考えられる.しかし,通常の体液や酵素反応条件のpHでは問題無く使用することが可能であることが明らかとなった.さて,シランカップリング剤を用いることにより,アミノ酸や酵素,抗体などの生化学物質を水晶などの無機物質に固定化することが可能である.このシランカップリング剤であるアミノプロピルエトキシシランを発振子電極表面上に塗布することにより電気伝導度の影響を抑えることが可能である事が示唆された.しかしシランカップリング剤の濃度が高いと発振周波数が極端に低下した.現在,アミノプロピルエトキシシランによって抗血清を固定化した水晶発振子による抗原の高感度検出について検討中である.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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