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芳香族オレフィンダイマーカチオンラジカルの生成と反応性

研究課題

研究課題/領域番号 06750847
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関大阪大学

研究代表者

石田 昭人  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20184525)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードパルスラジオリシス / ラジカルカチオン / レーザーフラッシュホトリシス / 光電子移動反応 / ラジカル反応 / 求核反応 / ダイマーカチオン
研究概要

本研究ではジアリールエチレンダイマーカチオンラジカルの立体的および電子的構造と反応性の相関について以下の検討を行なった。
1.一連の電子供与・求引性置換基(OMe,Me,H,F,Cl,COOMe)を有するジアリールエチレンを合成した。これらを77Kn-BuCl中でγ線照射した後、昇温しながら吸収スペクトルを測定してモノマーカチオンラジカルの減衰とダイマーカチオンラジカルの生成を観測し、ダイマーカチオンラジカルの相対強度からその生成効率を評価した。一方、分子軌道計算によりモノマーカチオンのオレフィン部の電子密度を求め、正電荷の局在化とダイマーカチオンの生成効率との相関を解明した。
2.各種のジアリールエチレンダイマーカチオンラジカルをDCE中のパルスラジオリシスにより生成し、その吸収スペクトルがカチオンサイトとラジカルサイトの重ね合わせであることを見いだした。求核試薬(メタノール)およびラジカル捕捉試薬(酸素)を一連の濃度で添加した系について、カチオンサイトおよびラジカルサイトの寿命を求め、その添加物濃度依存性からそれぞれの反応速度定数を決定した。酸素雰囲気下ではカチオンサイトの吸収が長波長にシフトし、酸素がラジカルサイトに付加してパーオキシカチオンが生成したと推定された。
3.アクリジニウム塩を電子受容体として光増感反応を行ない、ジアリールエチレンが効率よく電子酸化を受けることを見いだした。この反応系においても放射線照射と同様にダイマーカチオンラジカルの生成が観測された。酸素雰囲気下で光反応を行なうと酸素分子がダイマーカチオンラジカルのラジカルサイトに捕捉されて生成したと推定されるジオキサン型の生成物が得られ、パルスラジオリシスにおけるパーオキシカチオンの生成が裏付けられた。レーザーフラッシュホトリシスを行なったところ、酸素雰囲気下ではパルスラジオリシスと同様にパーオキシカチオンの生成とみられるカチオンサイトの長波長シフトが観測された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ishida,A.: "Photochemical cis->trans one way isomerization of stilbene radical ions" J.Phys.Chem.99(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Fujita,M.: "Photoinduced Hydride Reduction of 10-Methylacridinium Ion by Alkylbenzenes in the Presence of Perchloric Acid" Chem.Lett.111-112 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tamai,T.: "Properties of Radical Cations Generated by Pulse Radiolysis of 1,ω-Bis(diarylethenyl)alkanes,Trapping of Distonic 1,4-Radical Cation with Molecular Dioxygen" Chem.Lett.149-152 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Kojima,M.: "Mechanism of the cis-and trans-anti-Markovnikov Addition of Methanol to 1-Phenylcycloalkenes through Photoinduced Electron Transfer" Chem.Lett.1897-1900 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Ishida,A.: "EXAFS studies on the interaction between Eu^<3+> and crown ethers in organic solvents" Physica B. (in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Anikin,M.V.: "Observation of Conformational Relaxation Hindrance in Singlet Excited State for Porphyrin Incorporated in Lipid Membrane" Chem.Phys.Lett.226. 337-343 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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