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Ga系ペロブスカイト型酸化物を用いた高酸素イオン伝導体の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06750853
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関大分大学

研究代表者

石原 達己  大分大学, 工学部, 助教授 (80184555)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード酸素イオン伝導体 / ペロブスカイト型構造 / ガリウム / 欠損効果 / 添加物効果
研究概要

従来、酸素イオン伝導体としては主に4価の金属酸化物が検討されてきたが、本研究ではAlまたはGaをBサイトに用いたペロブスカイトが高い酸素イオン伝導性を有する点に着目し、主にBサイトにGaを用いたペロブスカイト酸化物について酸素イオン伝導性を検討し、極めて高い酸素イオン伝導性を有する酸化物を開発することを目的とする。従来の研究において、LaGaO_3系ペロブスカイトが極めて高い酸素イオン伝導性を有することを見い出したので、本研究ではLa_<0.8>Sr_<0.2>Ga_<0.8>Mg_<0.2>O_3を中心に、A又はBサイトの複合化及び、A又はBサイトの欠損を行い、その影響を検討した。まずLaサイトへ9:1の組成で種々の希土類元素を添加したところ、添加する希土類元素により、イオン伝導度及びイオン輸率が変化し、Ndを添加した系では電気伝導度はほとんど低下することなく、イオン輸率が大きく向上することがわかった。一方、BサイトへAl又はInを添加し、その複合化を行ったところ、Bサイトへ、Al又はInを添加するとイオン伝導度は低下するので、Bサイトの複合化は望ましくないことがわかった。次にA又はBサイトカチオンの欠損効果を検討したところ、Aサイトカチオンを欠損すると電気伝導、イオン輸率ともに低下するが、Bサイトカチオンを欠損すると電気伝導はわずかに向上し、イオン輸率も向上することがわかった。この結果、La_<0.8>Sr_<0.2>(Ga_<0.8>Mg_<0.2>)_<0.95>O_<3.8>の組成の試料は、ほぼ1のイオン輸率を示すとともに950℃でlogσ=-0.4程度という従来の材料に比べても十分高い酸素イオン伝導性を有する材料であることがわかった。
本研究ではさらに高い酸素イオン伝導性を有する材料の開発を目的に、Ba_3Ga_2O_6系の材料の電気伝導についても検討を行った。Ba_3Ga_2O_6は結晶構造が十分明らかにされていないが、立方晶系に属し、高い酸素イオン伝導性が期待された。電気伝導及び、ガス濃淡電池による測定からBa_3Ga_2O_6はほぼ完全な酸素イオン伝導体であることが確認されたが、電気伝導度は950℃でlogσ=-3.0程度と低く、今後添加物等を用いることで、さらに高い酸素イオン伝導性を有する材料が見い出される可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Ishihara,H.Matsuda Y.Takita: "Doped LagaO_3 Perovskite Type Oxide as a New Oxide Ionic Conductor" J.American Chemical Society. 116. 3801-3803 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Ishihara,H.Matsuda Y.Takita: "Oxide Ion Conductivity in Doped NdAlO_3 Perovskite-Type Oxides" J.Electrochemical Society. 141. 3444-3449 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] T.Ishihara,H.Matsuda Y.Takita,Y. Mizuhara: "Improved Oxygen Ion Conductivity of NdAlO_3 Perovskite-Type Oxide by Doping with Ga" Solid State Ionics. 70/71. 234-238 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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