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重金属含有ガラスの電子構造と光学非線形性の関係

研究課題

研究課題/領域番号 06750858
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機工業化学
研究機関三重大学

研究代表者

松岡 純  三重大学, 工学部, 助手 (20238984)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード非線形光学材料 / ガラス / チタン / 配位数 / 第三高調波 / 第二高調波 / 超分極率 / チタノケイ酸塩ガラス
研究概要

大きな3次および2次の非線形光学効果を示す物質の研究が、過去数年の間に広く行われるようになってきた。その中でガラス材料についての研究も活発に行われているが、組成やガラス構造と非線形光学特性の関係は、まだ未開明な点が多い。そこで本研究では、ガラス中で種々の配位構造を取ることが知られているTi^<4+>イオンに注目し、アルカリチタノ珪酸塩ガラスの組成と3次および2次の非線形光学特性の関係について検討した。
3次の非線形光学特性は第三高調波発生法により測定した。アルカリ三珪酸塩ガラス中のSiO_2をTiO_2で置換していくと、置換量が1/3までは3次非線形光学感受率χ^<(3)>は置換と共に増大したが、置換量1/3から1/2まではχ^<(3)>はほぼ一定となり、さらに置換量を増やすと再びχ^<(3)>は増大した。このχ^<(3)>からTi^<4+>を中心とする配位多面体の超分極率α^<(3)>を求めると、その値は、Si^<4+>、Ge^<4+>、アルカリ金属などの作る配位多面体のα^<(3)>が組成によらずほぼ一定になるのと異なり、組成に大きく依存することがわかった。α^<(3)>は、TiO_2低含有領域では7x10^<-35>esu・cm^3/unit、高含有領域では3.5x10^<-35>esu・cm^3/unitであった。このように超分極率が変化するのは、Ti^<4+>の配位環境が変化するためと考えられた。
2次の非線形光学特性は第二高調波発生法により測定した。アルカリ金属酸化物を15mol%、TiO_2を26mol%含む珪酸塩ガラスにポーリング処理を行った。その結果、ポーリング電圧1kV/mm以上、ポーリング温度250℃以上でポーリングを行うことにより2次の非線形光学特性が発現した。この2次の非線形光学特性はTiO_2を含まないアルカリ珪酸塩ガラスでは生じず、またSHG活性に最適なTiO_2含有量が存在することから、Ti^<4+>の周りの配位環境が歪んだ配位多面体を構成するときに、2次の非線形光学特性が発現すると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Nasu: "Second Harmonic Generation from an Electrically Polarized TiO_2-Containing Silicate Glass" J.Non-Crystalline Solids. 181. 83-86 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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