• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

アセタール系[1,2]-Wittig転位の開発と効率的C-グリコシル化反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 06750882
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 合成化学
研究機関東京工業大学

研究代表者

友岡 克彦  東京工業大学, 工学部, 助手 (70207629)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード[1,2]-Wittig転位 / C-グリコシル化 / 高立体選択的 / ジアステレオ選択性 / アセタール / ケタール / 不斉合成
研究概要

本研究の目的は、アセタール系[1,2]-Wittig転位を開発し、これを効率的なC-グリコシル化法へ応用することにある。[1,2]-Wittig転位は潜在的に有用な炭素-炭素結合形成反応であるにもかかわらず、適用範囲が狭くまた収率、立体選択性がともに低いことから合成手法として用いられることがなかった。本研究では、まずこの転位をアセタール系に適用することを検討した。
パントラクトールから調製したベンジルアセタールにTHF中、BuLiを作用させたところ、[1,2]転位生成物が単一のジアステレオマ-として、収率67%で得られた。この結果からアセタール[1,2]-Wittig転位が高立体選択的かつ実用的な炭素-炭素結合形成反応となることが明らかになった。更に、本転位をリボースのβ-O-ベンジルグリコシドに適用した結果、β-C-グリコシドが単一のジアステレオマ-として得られ、C-グリコシド化法として有効であることが明らかとなった。
次に、より高度に官能基化されたC-グリコシドの合成を目的として、Cl位にエチニル基を有するケタール系の転位を検討した。リボース、もしくはグリコースから誘導したエチニルケトースとγ-トリメチルシリルプロパルギルアルコールから転位基質のケタールを調製した。これらの転位は極めて円滑に進行し、転位生成物が収率よくかつ高立体選択的に得られた。すなわち糖質のCl位に2つのアルキル基を高立体選択的に導入することができた。
以上、本研究の結果、アセタール系[1,2]-Wittig転位が優れたC-グリコシル化法となることを明らかにした。また、従来の手法では得難い多官能化された糖誘導体を高立体選択的に合成することに成功した。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 友岡 克彦: "Regio-and stereocontrol in the reductive ring opening of the spirocyclic epoxide derived from the 4-siloxy-2-cyclopentenone" Synlett. 645-646 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 友岡 克彦: "[1,2]-Wittig rearrangement of enantio-defined α-alkoxyalkyllithiums: stereochemistry at the Li-bearing terminus and mutual recognition of enantiomers during the radical recombination" Tetrahedron Letter. 34. 8139-9142 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 友岡 克彦: "A practical synthetic method for enantio-enriched α-hydroxystannanes" Tetrahedron Letter. 35. 1913-1916 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 友岡 克彦: "[1,2]-Wittig rearrangement of enantio-defined α-alkoxyalkyllithiums: Structural requirement and steric course at the Li-bearing terminus." Tetrahedron.50. 5927-5932 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 友岡 克彦: "[2,3]-Wittig rearrangement using Glucose as a chiral auxiliary: Asymmetric transmission from the anomeric center" Synlett. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 友岡 克彦: "1,4-Remote stereocontrol via asymmetric [2,3]-Wittig rearrangements" Tetrahedron Letter. (印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi