研究課題/領域番号 |
06750953
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
正岡 孝治 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10244659)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | バルクキャリア / 理想化構造要素法 / 圧縮 / 剪断 / 座屈 / 塑性化 / 最終強度 |
研究概要 |
近年、高齢大型バルクキャリアの沈没等の重大事故が問題となっている。船齢20年を越えるような高齢バルクキャリアにおいては錆による船体の損傷が著しいものがある。これらの船体は強度部材の板厚の減少や亀裂などにより船体強度が低下しているものがあり、重大事故の原因とされている。 従来から、船体構造設計は弾性設計をベースとして行われているが、一方で不静定度の高い船体構造においては、ある構造部材が損傷しても残存強度はまだあると考えられる。このような背景をふまえた上で、大型バルクキャリアの強度部材の損傷後の船舶の残存強度を最終強度まで精度よく導くことは重要である。 特定の強度部材の損傷による全体最終強度の現象を推定するためには、まず、構造要素の力学的特性を精度よく求めることが重要である。本研究では、構造要素の要素としての最終強度後の挙動の精度をよくすることと、板パネルに対しては圧縮力と剪断力の相関を受ける場合の最終強度後の挙動を精度よく求める方法を確立した。開発した要素をもとに船体強度を推定し、各強度部材の最終強度に関する重要度を調べた。 本研究では最終強度を求める一つの方法である理想化構造要素法を大型バルクキャリアの最終強度解析に適用した。開発中の計算プログラムを高齢バルクキャリア解析もできるように改良した上で、最終強度も考慮した高齢大型バルクキャリアの構造強度を理論的に調べると共に、理想化構造要素法の数値計算上の問題点を探った。 対象は船体中央部の1フロア間の船体横断面のストリップを考えた。計算法には理想化構造要素法を使い、船殻のパネルは理想化矩形板要素を使った。そのとき、1要素でパネル1枚の座屈現象、塑性化現象、最終強度後の剛性などを解析解により正しく評価できる要素を使った。
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