• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

迅速冷却によるグルタチオン合成酵素反応中の準安定構造のX線結晶解析

研究課題

研究課題/領域番号 06760085
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関京都大学

研究代表者

加藤 博章  京都大学, 化学研究所, 助手 (90204487)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード迅速冷却 / グルタチオン合成酵素 / 酵素反応 / X線結晶解析
研究概要

1.グルタチオン合成酵素にγグルタミルシステイン依存性ATP加水分解活性があることを見いだした。この活性は、通常本来のグルタチオン合成活性の2%以下に押さえられているものの、活性中心を覆っていると考えられるフレキシブルループを削除することによってその割合が上昇した。すなわち、フレキシブルループは、アシルリン酸中間体とグリシンとの反応を制御していると考えられる。
2.このATP加水分解活性に注目し、反応途中の酵素基質複合体をX線結晶解析で捕捉することを目的として以下の系を構築した。すなわち、caged-ATPと呼ばれる光照射によって外れる保護基を導入されたATPとγグルタミルシステインをグルタチオン合成酵素と共存させて結晶化し、得られた複合体酵素の結晶にフラッシュを照射することで反応を開始直後、結晶を迅速に冷却することによって反応を停止させ、その状態をX線結晶構造解析するものである。
(1)結晶中においてグルタチオン合成酵素によって触媒されるγグルタミルシステイン依存性のATP加水分解反応を、HPLCを用いて定量した。次いで、グルタチオン合成酵素とcaged-ATP及びγグルタミルシステインとの複合体結晶を作成し、フラッシュフォトリシスによってcaged-ATPからATPを放出させた後、20℃にて反応させたところ、結晶状態のグルタチオン合成酵素によって、70時間後に60%のATPがADPに、4日後には、90%のATPがADPに変換されていることが判明した。
(2)反応開始直後と反応終了時の結晶を0℃に冷やすことでほぼ反応を停止させ、その状態のX線回折強度を測定した。その結果、酵素によって加水分解される直前のATPの構造を捉えることに成功した。また、ATPの加水分解にともない166番目と167番目のグリシン残基が大きく構造変化することが観測された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 加藤博章: "Flexible Loop That Is Novel Catalytic Machinery in a Ligase. Atomic Structure and Function of the Loopless Glutathione Synthetase" Biochemistry. 33. 4995-4999 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi