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泡沫分離操作による水産廃水からの水溶性タンパク質の濃縮回収

研究課題

研究課題/領域番号 06760184
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関北海道大学

研究代表者

丸山 英男  北海道大学, 水産学部, 助手 (20241375)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード泡沫分離法 / 濃縮分離 / 気泡塔 / 水溶性タンパク質 / アルブミン / ヘモグロビン
研究概要

水産加工工程において魚介類から溶出する水溶性タンパク質の中で代表的なタンパク質は主に魚肉中のアルブミン類と血液に含まれているヘモグロビン類であるので,モデルタンパク質として水溶性タンパク質として卵白アルブミン(以下,OAと略する)および牛血清ヘモグロビン(以下,HBと略する)を用いた。泡沫分離装置として標準型気泡塔を用い,気液流通式で,OAについてはpH3.5,4.6(等電点)および6.0,または,HBについてはpH6.0,6.8(等電点)および8.0において泡沫分離実験を行なった。
水溶性タンパク質の気液界面吸着はラングミュア型の吸着平衡関係にしたがうとの仮定から導いた泡沫分離過程モデルによって実験データを整理したところ,OAのpH3.5および6.0,および,HBの上記のpH範囲において,過去の研究で明らかにしたOAの等電点であるpH4.6同様に本研究で提起したモデルによくしたがい,ラングミュア型の吸着平衡関係であることがわかった。また,本モデルから決定した吸着パラメタである気泡表面飽和吸着量は,OAおよびHBともに等電点で最大を示し,酸およびアルカリ側で減少していた。これは気泡表面に吸着したタンパク質は等電点で静電気的に中性となるために,隣接する分子間の静電気的反発力が小さくなっているか,タンパク質分子が他のpHと比較して小さくなっていることが原因と考えられる。
気泡層内での濃縮を明らかとするために,気泡塔内生成単位気泡表面積当たりの泡沫層に同伴される塔内液流量は本研究で行なった操作条件において無次元数であるオ-ネゾルゲ数で誤差30%以内で相関することができ,塔内平衡液濃度,約2×10^<-4>g/cm^3以下の濃度範囲で濃縮率が急激に増加することがわかった。
泡沫液流量の鉛直方向分布は泡沫高さの上昇と共に指数関数的に急激に減少しており,塔内で発生した気泡表面積は泡沫層内でも維持されるとの仮定から吸着パラメタ及び上述の相関式を用いて泡沫層内濃縮率予測式を導いた。この式により,塔内平衡液濃度,約1×10^<-4>g/cm^3以上の濃度範囲では泡沫層内でも気泡表面積はほとんど維持されていることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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