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母体片側腎臓摘出時の胎子腎臓の発達に関する研究:腎臓成長因子の関与

研究課題

研究課題/領域番号 06760261
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

岡田 利也  大阪府立大学, 農学部, 助手 (00169111)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード母体片側腎臓摘出 / 組織形態計測学 / horseradish peroxidase / 近位尿細管 / 胎子腎臓 / 尿細管再吸収 / 糸球体瀘過
研究概要

胎子の腎臓は尿生成機能を有しており、母体片側腎臓摘出による胎子腎臓への刺激の有無を調べることは代償性腎肥大への腎臓成長因子の関与の有無の解明に役立つ。しかしこのことに関する研究は少ない。本研究では母体片側腎臓摘出を行なったラット胎子の腎臓の発達に関して以下の成績を得た。1.発達中の腎臓では様々な発達段階の腎小体が認められる。そこで、腎小体をその発達段階によってI型からV型の5つの型に分類し、その総体積を計測した。母体片側腎臓摘出によって胎生18日目ではIII型、胎生20日目ではV型腎小体の総体積が増加した。胎生22日目ではII型とV型腎小体の総体積が増加し、I型腎小体の総体積は逆に減少した。2.胎生20日目と胎生22日目において近位尿細管上皮細胞の高さは母体片側腎臓摘出によって減少し、内径、長さおよび総体積は逆に増加した。しかし、『腎小体/近位尿細管』総体積比には変化は認められなかった。3.近位尿細管の細胞学的変化を電顕的に調べた。胎生20日目以降、近位尿細管上皮細胞の微絨毛と空胞が発達し、機能的になっていることが認められたが、母体片側腎臓摘出による変化は認められなかった。4.糸球体瀘過機能と近位尿細管再吸収機能の変化を調べるために、Horseradish peroxidase(HRP)を注入し、その分布を経時的に調べた。摘出、対照両胎子において胎齢の進行とともにHRPの糸球体での瀘過に要する時間は短くなり胎生20日目では注入後2分、胎生22日目では1分で糸球体および近位尿細管に認められたが、母体片側腎臓摘出による変化は認められなかった。5.以上の結果より、胎子腎臓における近位尿細管の発達は、胎子腎臓が効果的な瀘過を始める胎生20日目以降、母体片側腎臓摘出によって促進されることが明らかになった。さらに本研究結果より、代償性腎肥大に腎臓成長因子が関与していることが近位尿細管の量的発達の面より明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Okada,T.: "Morphometry on Proximal Tubule of the Kidney in Rat Pups from Uninephrectomized Mothers." J.Vet.Med.Sci.57(印刷中). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田利也: "母体片側腎臓摘出の胎子腎臓における近位尿細管の発達に及ぼす影響:組織形態計測学的研究" 第118回日本獣医学会講演要旨集. 122- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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