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腫瘍壊死因子・顆粒球コロニー刺激因子による好中球活性化に関する勘定的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06760282
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関山口大学

研究代表者

中市 統三  山口大学, 農学部, 助手 (60243630)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード腫瘍壊死因子 / 顆粒球コロニー刺激因子 / 好中球 / 活性酸素 / 脳腫瘍
研究概要

腫瘍壊死因子(TNF)の抗腫瘍効果の作用機序を明らかにするための一序として、TNFが担癌状態にある動物の好中球機能に対して与える影響を、その活性酸素産生能を指標として検討した。さらにTNFと顆粒球コロニー形成刺激因子(G-CSF)の併用効果についても併せて検討を行った。
検討にはラット脳腫瘍由来細胞株であるC6を用い、ウィスター系ラット皮下に移植することにより実験モデルを作製した。TNF,G-CSFはそれぞれ、持田製薬、キリンビールより供与されたものを用いた。また活性酸素産生能は、ルミノール化学発光法(ルミカウンター,アドバンテック)により測定した。
その結果、担癌状態では、正常な状態に比較して好中球の活性酸素産生能が約53%にまで低下しており、担癌状態では好中球機能の低下が見られることが判明した。この低下した活性酸素産生能に対してTNFが与える影響を検討したところ、1回投与のみではほとんど変化が見られなかったが、3回反復して投与することにより122%上昇し、著しく高い値を示した。さらにG-CSFをTNFと併用した場合には、1回投与したのみですでに88%の上昇が見られ、併用して3回投与した場合には119%の上昇が見られた。すなわちTNFの投与により担癌状態において低下した好中球の活性酸素産生能は著しく上昇し、またG-CSFはこの作用を増強するものと考えられた。
我々は、TNFによる癌治療においては、腫瘍内に浸潤した好中球が極めて重要な作用を有する可能性を示唆してきたが、今回その機能的な側面から検討を加えた結果、TNFは好中球の異物処理能力の一つである活性酸素産生能をin vovoで増強させることが明らかとなった。またG-CSFの併用は、極めて効果的であることも判明した。これらの結果は、TNFの作用機序、効果の増強を考える上で、重要であると思われた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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