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下垂体性腺刺激ホルモン産生細胞における蛋白分泌機構の雌雄差に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770003
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関筑波大学

研究代表者

渡部 剛  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (80220903)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードクロモグラニン / セクレトグラニン / 分泌顆粒 / 雌雄差 / テストステロン / エストラジオール / 性腺刺激ホルモン産生細胞
研究概要

申請者はこれまでに、下垂体性腺刺激ホルモン産生細胞におけるクロモグラニンA(CgA)とセクレトグラニンII(SgII)の局在に注目し、同細胞の分泌機構について解析してきた。今回の研究課題では、CgAとSgIIの細胞内局在をもとに、同細胞の蛋白分泌装置の雌雄差について検討した。
その結果、典型的な雄ラット性腺刺激ホルモン産生細胞では今までに報告してきたように、SgIIは小型分泌顆粒に、CgAは大型分泌顆粒にそれぞれ限局し、両蛋白は共存しない。これに対して、雌ラットの同細胞では、大部分の分泌顆粒は小型で、雄で頻繁に観察されるようなCgA単独陽性の大型(φ500nm以上)の分泌顆粒は認められず、一部のSgII陽性の小型分泌顆粒の周辺部にCgAが少量共存していた。そこで、このような分泌顆粒の雌雄差を決定しうる因子として性ステロイドホルモンの関与を考え、雌ラットにエストラジオール(E2)あるいはテストステロン(T)を持続的に投与し、同様の形態学的・免疫組織化学的解析を行った。その結果、E2投与群では小型の分泌顆粒のみが細胞内に蓄積されたのに対して、T投与群では小型の分泌顆粒に加えてCgA単独陽性の大型の分泌顆粒が出現し、雄ラットの典型的な性腺刺激ホルモン産生細胞様に変化した。
以上の所見から、雄ラットの下垂体性腺刺激ホルモン産生細胞では、大きさも電子密度も異なる別々の分泌顆粒にCgAがSgIIが分別されて蓄積されるのに対して、雌では、CgAがSgIIと一緒に小型分泌顆粒に蓄積されることが明らかにされた。さらに、性ステロイド投与実験から、このような分泌装置の雌雄差の決定には、TおよびE2が重要な役割を果たしていると考えられた。
以上の研究成果の一部は、第18回日本比較内分泌学会シンポジウム(1994年8月、前橋)および第100回解剖学会総会(1995年4月、東京)で報告した。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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