• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

低分子量G蛋白質Rhoの活性化機構と作用機構

研究課題

研究課題/領域番号 06770083
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関大阪大学

研究代表者

佐々木 卓也  大阪大学, 医学部, 助手 (40241278)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード低分子量G蛋白質 / Rho / 細胞膜ラッフリング / ERMファミリー / CD44 / Db1
研究概要

本研究では、Rho低分子量G蛋白質の作用機構と活性化機構について検討した。HGFやCキナーゼを活性化するTPAにより、KB細胞では細胞膜のラッフリングが、ケラチノサイト308細胞では細胞運動がそれぞれ惹起される。この際、Rhoの活性化を阻害するRho GDIや、Rhoの機能を阻害するC3をマイクロインジェクションすることによって、RhoがHGFやTPAの下流でこれらの機能を制御していることを明らかにした。一方、MDCK細胞におけるRhoの細胞内の局在を検討したところ、静止時には、Rhoは細胞質に存在していたが、HGFやTPAを作用させると、細胞膜ラッフリングが引き起こされ、Rhoは細胞質から細胞膜ラッフリング領域へトランスロケーションした。また、細胞外Ca^<2+>を上昇させると細胞間接着が引き起こされ、Rhoは細胞間接着部位にトランスロケーションした。Swiss3T3細胞では、細胞質分裂時にRhoは収縮環にトランスロケーションした。さらに、これらの部位には、アクチンと細胞膜との結合を制御すると考えられているERMファミリー(Ezrin,Radixin,Moesin)とCD44がRhoと共に存在していることを明らかにした。したがって、RhoはERMとCD44によるアクチンと細胞膜との接着部位にトランスロケーションし、そこでERM-CD44系を介してアクチン細胞骨格の再編成に関与していると考えられる。さらに、Db1発がん遺伝子産物がRhoのGDP解離促進蛋白質としての活性を有することを明らかにし、Db1が細胞内でRhoを活性化している可能性を示した。以上、Rhoの作用機構と活性化機構の詳細がかなり明らかになり、当初の研究目的はほぼ達成することができた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Nishiyama,T.: "Rac p21 is involved in insulin-induced membrane ruffling and rho p21 is involved in hepatocyte growth factor-and 12-O-tetradecanoylphorbol-13-acetate(TPA)-induced membrane ruffling in KB cells." Mol.Cell.Biol.14. 2447-2456 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takaishi,K.: "Involvement of Rho p21 small GTP-binding protein and its regulator in the HGF-induced cell motility." Oncogene. 9. 273-279 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Yaku,H.: "The Db1 oncogene product as a GDP/GTP exchange protein for the Rho family: Its properties in comparison with those of Smg GDS." Biochem.Biophys.Res.Commun.198. 811-818 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Mizoguchi,A.: "Localization of Rabphilin-3A on the synaptic vesicle." Biochem.Biophys.Res.Commun.202. 1235-1243 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Imazumi,K.: "Identification of a Rabphilin-3A-interacting protein as GTP cyclohydorase I in PC12 cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.205. 1409-1416 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Kato,M.: "Phosphorylation of Rabphilin-3A by calmodulin-dependent protein kinase II." Biochem.Biophys.Res.Commun.205. 1776-1784 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Miyazaki,A.: "Comparison of kinetic properties between MSS4 and Rab3A GRF GDP/GTP exchange proteins." FEBS Lett.350. 333-336 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Fujita,Y.: "GDP/GTP exchange reaction-stimulating activity of Rabphilin-3A for Rab3A small GTP/binding protein." FEBS Lett.353. 67-70 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Orita,S.: "Doc2:a novel brain protein having two repeated C_2-like domains." Biochem.Biophys.Res.Commun.206. 439-448 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi