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静脈グラフトの内腔狭窄メカニズムにおける平滑筋細胞と増殖因子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 06770130
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人体病理学
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

山田 隆啓  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (50240023)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード大動脈・冠状動脈バイパス術 / 静脈グラフト / 内膜肥厚 / 平滑筋細胞 / 合成型phenotype / 収縮型phenotype
研究概要

今回の研究では大動脈-冠状動脈バイパス術(以下、CABG)で用いられる静脈グラフト(以下、SVG)の組織学的変化を剖検例を中心に検討した。CAGB後2週間以上経た症例では全例にSVGの内膜肥厚が認められ、術後約半年間は内膜肥厚の程度は術後期間に依存していた。しかしながら、これらのSVGの狭窄の程度は最大で50%であり臨床的には問題となるものではなく、SVGの生理的な組織反応(適応)と考えられた。グラフト不全を起こすような高度の狭窄を示すSVGはCABG後7か月以上の症例で見られた。内膜肥厚の程度に関係なく内膜肥厚部では平滑筋細胞の増殖が著明であり、CABG後6か月以内の症例ではほとんどの平滑筋細胞が合成型phenotypeでありデスミンの発現が著明に減少していた。これらの平滑筋細胞は抗エンドセリン抗体陽性でありエンドセリンが内膜平滑筋細胞の増殖に関わっている可能性を見い出した。さらに、proliferating cell nuclear antigen (以下、PCNA)の発現が見られ活発な細胞増殖を示していることが明らかにされた。CABG後7か月以上のSVGでは内膜平滑筋細胞は収縮型phenotypeの状態でありデスミンの発現は増加していたが、PCNA陽性細胞は認められず増殖能は非常に低いことが判明した。以上の結果から合成型平滑筋細胞がSVGの内膜肥厚に深く関わっていることが示唆された。平滑筋細胞のphenotypeの変化や増殖の調節機構に関しては今後の研究で解明していきたい。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Takahiro Yamada et.al.: "Time-dependent thickening of the intima in aortocoronary saphenous vein grafts and clinicopathological analysis of 24 patients" Heart and Vessels. accepted. 予定- (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 山田隆啓.徳永藏: "加齢と内皮細胞 -形態と機能-" 医学のあゆみ. 170. 444-446 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 山田隆啓.徳永藏: "眼科New Insight 3巻眼内血管新生性疾患" メジカルビュー社, 137 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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