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脱上皮気管及び同系気管in vivo培養法による粘液過形成モデルの確立と機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06770166
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験病理学
研究機関横浜市立大学

研究代表者

稲山 嘉明  横浜市立大学, 医学部, 助手 (10184730)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード気道上皮 / 粘液細胞過形成 / 粘液過分泌 / エラスターゼ / カテプシンG / 培養実験モデル
研究概要

本研究は,気道上皮においてしばしばみられる,粘液細胞過形成・粘液過分泌の病態を明らかにする目的で,その実験モデルを作製することにある.昨年度までに脱上皮気管培養法においてエラスターゼ投与刺激を行うと,同病態が生じることを見いだし,また予備実験でラット気管の同系皮下移植でも同病態が生じることを発見した.今回は,この2つの実験系をより発展,あるいは,確立させた.
(1)脱上皮気管培養法を用いた研究---脱上皮気管内にエラスターゼ(300μg/気管)+カテプシンG(100μg/気管)の併用投与を行うと,エラスターゼ単独投与群(以下,単独群)や対照群に比べ移植気管内における貯留粘液に酸性化がめだった(併用投与,単独,対照,各群で,pH 6.1±0.1,6.4±0.1,7.5±0.2).粘液量は3群いずれにも有意な差は認めなかったが,蛋白,フコース,シアル酸量は併用投与群・単独群いずれも対照群に比べ有意に増加し,特にシアル酸は併用投与群で一段と増加が認められた(併用投与群vs単独群,p<0.05).組織学的にも粘液細胞過形成が併用投与・単独群で対照群に比し有意に認められ(p<0.001),また併用投与群は単独群に比較しても,より高度な過形成(p<0.01)を認めた.即ち,エラスターゼとカテプシンGの併用投与は,エラスターゼ単独に比べ,より強い粘液細胞過形成・過分泌刺激となることが示された.
(2)同系気管in vivo移植培養法による検索---移植1日後より,移植気管周囲に好中球の顕著な浸潤が見られ,管腔内のエラスターゼ活性は移植前(0.06±0.03nM)に比べ有意に増加した(8.70±0.45 nM,p<0.01).以後好中球やエラスターゼ活性は経時的に減少した.組織学的には移植7日目から粘液細胞が増加し,14日目でプラトーに達した.管腔内粘液のpHは28日目に移植前8.0から6.1に低下,蛋白,シアル酸,フコース量はいずれも増加傾向をしめした.以上から,気管の同系皮下移植で粘液細胞過形成・過分泌が生じることが明らかにされた.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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