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緑膿菌臨床分離株の産生する新奇な白血球障害性毒素に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770196
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細菌学(含真菌学)
研究機関千葉大学

研究代表者

三宅 真実  千葉大学, 医学部, 助手 (10251175)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード緑膿菌 / 毒素 / 白血球 / 蛋白質 / 精製
研究概要

本研究の目的は緑膿菌臨床分離株が培養上清中に産生する、Chinese Hamster Ovary(CHO)細胞の円形化を引き起こす活性(R活性)を示す物質(TOX)の分離を行い、この物質が白血球細胞に毒性を示すか検討することにあった。
千葉大学医学部附属病院において分離された緑膿菌のうち比較的強いR活性を示す菌株を選び、4%仔ウシ血清を含むEagle's Minimum Essential Mediumで37℃、16時間振盪培養した。得られた培養上清を出発材料として硫酸アンモニウム沈殿、Phenyl-Sepharose CL 4B、DEAE-Sephacelカラムを用いたクロマトグラフィー後、Resource Q、Superose12カラムを用いたFPLCによりTOXを精製した。
精製TOXは、分子量約54,000のサブユニット構造を持たない蛋白であった。24時間以内に1x10^4個のCHO細胞を円形化するのに必要なTOX量は50ngであった。また、精製TOXはヒト白血病由来培養細胞であるHL-60細胞に細胞障害活性は示さなかった。
精製TOXのN-末端アミノ酸配列を決定したところ、緑膿菌アルカリ性プロテアーゼ(APR)のN-末端アミノ酸配列のある部分と完全に一致した。精製TOX標品は蛋白分解酵素活性を示し、TOXはAPRそのものであることが強く示唆された。
以上、R活性は、APRがCHO細胞アンカーリング蛋白の培養器への付着を切断することで発揮されたことが示唆された。TOX/APRはヒト白血球系培養細胞に細胞障害性を示さなかったことより、本研究が目的とした新奇な白血球細胞障害性毒素の発見には至らなかったが、APRの緑膿菌病原性への関与を強く裏付ける重要な研究結果と考える。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 三宅真実、野田公俊: "緑膿菌臨床分離株の産生する分泌型トキシンの探索" 日本細菌学雑誌. 49. 301 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 三宅真実、野田公俊: "緑膿菌臨床分離株の産生する分泌型サイトトキシンの精製とその性状" 日本細菌学雑誌. 49. 864 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Masami Miyake and N.Masatoshi: "Purification and some properties of a toxin from Pseudomonas aeruginosa." Jpn.J.Med.Sci.Biol.4. 303-304 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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