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B細胞抗原受容体を介するシグナル伝達機構におけるチロシンリン酸化とCD45の役割

研究課題

研究課題/領域番号 06770250
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関(財)東京都神経科学総合研究所

研究代表者

片桐 達雄  (財)東京都神経科学総合研究所, 微生物・免疫学研究部門, 主事研究員 (00233742)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードB細胞抗原受容体 / 細胞内情報伝達 / CD45 / チロシンリン酸化酵素 / Lyn / Lck / チロシン脱リン酸化酵素
研究概要

一昨年来、我々はB細胞抗原受容体(BCR)を介した細胞内情報伝達に膜型チロシン脱リン酸化酵素であるCD45が重要な役割を担っていることをCD45を欠失させたB細胞クローンを樹立して明らかにしてきた。本年度はCD45のこのシステムにおける作用点を明らかにする目的でCD45の基質の検索を行った。未熟B細胞株WEHI-231より樹立したCD45陰性クローンでは、親株でBCR刺激後に認められる種々のチロシンリン酸化パターンがBCR刺激以前より構成的に認められた。この結果はCD45の基質がシグナル伝達の上流に位置するチロシンリン酸化酵素(PTK)であることを示唆するものであるので、BCR複合体に会合することが報告されているPTKを候補として、免疫沈降後の抗ホスフォチロシン抗体を用いたウェスタン解析、およびインビトロカイネース解析を用いて、親株とCD45陰性クローンでチロシンリン酸化の程度、酵素活性に変化の見られるPTKを検索した。その結果、src型PTKであるLynのチロシンリン酸化程度がCD45陰性クローンで増強しており、かつ自己および外来の基質に対するリン酸化活性がともに増強していることが明らかとなった。一方、同じsrc型PTKであり、BCRへの会合が報告されているLckではこのような変化は認められなかった。この結果は、CD45は選択的に基質に作用していること、未熟B細胞におけるLynのCD45による制御は、今まで報告されているsrc型PTKの様式、すなわちC末のネガティブ制御部位の脱リン酸化によるPTK活性の上昇とは異なるメカニズムに因ることが示唆された(投稿準備中)。現在、この機序の解析とともに、成熟B細胞BAL-17より樹立したCD45陰性クローンを用いて、成熟B細胞における基質の同定を進めている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Ogimoto Mami.et al.: "Negative reguration of apoptotic death in immature B cells by CD45." Int.Immunol.6. 647-654 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 片桐達雄 他: "CD45チロシンホスファターゼによるB細胞活性化機構の調節 臨床免疫 第26巻 第10号" 科学評論社, 10 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 荻本真美: "未熟B細胞のアポトーシスと成熟B細胞活性化はどのように制御されているか 臨床免疫 印刷中" 科学評論社, (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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