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ディーゼル粒子の発癌性に及ぼす加齢の影響

研究課題

研究課題/領域番号 06770262
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関九州大学

研究代表者

田中 昭代  九州大学, 医学部, 講師 (10136484)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードディーゼル粒子 / 発がん性 / 肺気腫 / 動物実験
研究概要

ディーゼル粒子の発癌性に及ぼす加齢の影響を観察するために、高齢者で顕著である肺気腫に着目し、実験を行った。実験動物のハムスターの肺に弾性線維融解酵素であるエラスターゼを気管内に投与し、実験的に肺気腫を誘発させた。その後、ディーゼル粒子をハムスターの気管内に投与し、ディーゼル粒子の発癌性を含めた毒性に及ぼす肺気腫の影響を観察した。ディーゼル粒子投与開始より約2年間の観察期間中、担肺気腫ハムスターでは有意な体重増加の抑制が観察され、さらに、ディーゼル粒子を同時に投与した場合にはより著しく体重減少が認められた。このことより肺気腫誘発によりディーゼル粒子の全身性の影響が発現することが示唆された。一方、ディーゼル粒子と発癌物質であるbenzo(a)pyrene[B(a)P]を同時に投与した場合には、高率に呼吸器官の腫瘍発生が観察されたが、肺気腫誘発ハムスターにディーゼル粒子を投与した群およびディーゼル粒子単独投与群でそれぞれ1例の肺腫瘍の発生が観察されたのみであった。呼吸器官の病理組織学的所見から、肺気腫誘発ハムスターにディーゼル粒子を投与した群およびディーゼル粒子+B(a)P群で対照群に比べて肺胞上皮および細気管支上皮の増生の発生率が有意に増加していたまた、細気管支での粘液細胞の増生が対照群を除く実験群で観察され、有意に増加していた。肺胞蛋白症様病変の発生率が肺気腫誘発ハムスターにディーゼル粒子を投与した群では、対照群に比べて有意に増加していた。これらの結果から、ディーゼル粒子の発癌性は認められず、肺気腫誘発ハムスターのディーゼル粒子による発癌性の増強も観察されなかった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 石西 伸: "ディーゼル粒子の肺気腫に及ぼす影響に関する研究" 財団法人 日本自動車研究所, 55 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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