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肝硬変・肝癌とC型肝炎ウイルス感染に関する分子疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770264
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関九州大学

研究代表者

田中 恵太郎  九州大学, 医学部, 助手 (50217022)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード肝硬変 / 肝細胞癌 / C型肝炎ウイルス感染 / 患者対照研究
研究概要

本研究では、肝硬変・肝細胞癌とC型肝炎ウイルス(HCV)感染の関連を患者対照研究の手法で検討した。測定系として第2世代抗HCV抗体(anti-HCVII)のradioimmunoassayを用い、またpolymerase chain reaction(PCR)によるHCV-RNAの検出・typingを行った。患者群は昭和60年〜平成元年にかけて九大病院を受診した肝硬変患者75名・肝癌患者91名であり、対照群は博多保健所の成人健診受診者409名である。これらの対象者の血清は-70℃にて凍結保存された。飲酒・喫煙などの生活習慣については詳細な面接調査を行った。
anti-HCVII陽性率は、肝硬変群76%・肝癌群80%・対照群11%であり、HBs抗原陰性の肝硬変群・肝癌群ではそれぞれ84%・97%と極めて高率だった。肝癌群と対照群のanti-HCVII陽性者について、PCRによるHCV-RNAの検出を行った結果、肝癌群78%・対照群53%にHCV-RNAが検出された。また、HCVのgenotype(岡本分類)の頻度を比較すると、肝癌群においては、対照群と比べ、II型・(II+III)型が多く、III型が少ない傾向が見られた(p=0.05)。I型は検出されず、IV型は対照群に1名見られたのみだった。anti-HCVIIに基づくHCV感染の相対危険は肝硬変48倍・肝癌303倍に達し、HCV感染の人口寄与危険は肝硬変74%・肝癌80%と推定された。多量飲酒(日本酒換算3合10年以上)とHCV感染の交互作用を検討した結果、多量飲酒単独では肝硬変・肝癌発生のリスク上昇は軽度であるが(相対危険:肝硬変2.0、肝癌0.7)、多量飲酒とHCV感染が同時にある場合、その相対危険は肝硬変93倍・肝癌661倍と著名に上昇する事が見い出された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田中恵太郎: "肝細胞癌とHCV感染に関する患者対照研究(II)" 日本癌学会総会記事(第53回). 688 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 田中恵太郎: "肝細胞癌とC型肝炎ウイルス感染に関する患者対照研究-第2世代抗体とPCRによる検討" 第5回日本疫学会総会講演集. 62 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Tanaka,K.: "Risk factors for hepatocellular carcinoma among Japanese women" Cancer Causes & Control. 6(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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