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胃粘液防御機構の内在性調節因子の解明と加齢による調節機構変動に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770385
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関北里大学

研究代表者

市川 尊文  北里大学, 医学部, 助手 (30245378)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードムチン生合成 / ガストリン / ヒスタミン / カルバコール
研究概要

未だに不明な点が多い胃粘膜防御機能の調節機構の解明の糸口を見い出すことを目指して、胃粘液代謝の指標となり得るムチン生合成と酸分泌刺激物質(ガストリン、カルバコール及びヒスタミン)の関係をラット胃粘膜器官培養系を用いて検討し以下のような結果を得た。
1.テトラガストリンを培地内に添加し7週齢ラットより作成した胃粘膜組織小片への^3H-glucosamineおよび^<14>C-threonineの取り込みをみたところ、胃体部で^3Hの取り込みは対照に比べ有意な増加(10^<-8>M:135%,10^<-7>M:124%)を認め、この増加は構造類似物質であるCCK-8や17-ペプチドガストリンでも程度の差はあるものの同様に認められた。一方、胃前庭部ムチンへの^3Hの取り込みは、ガストリン添加の影響を受けなかった。
2.カルバコールを用いて同様の実験を行ったところ、ムチン生合成を活性化することが示されたが、ガストリンの場合とは異なり、カルバコールによるムチン生合成亢進作用は胃体部に限局したものではなく前庭部でも認められ、^3H-glucosamineおよび^<14>C-threonineの取り込みは濃度依存的に増加する傾向を示し、10^<-5>M添加でともに対照の2倍となった。
3.ヒスタミンにおける検討では、上記2種の酸分泌刺激物質と同様にムチン生合成亢進作用を有することが確認された。その作用する部位はガストリンの場合と同じく体部に限局したものであったが、^3H-glucosamineおよび^<14>C-threonineの取り込みはともに濃度依存的に増加傾向を示した。
4.以上の結果より、酸分泌刺激物質であるガストリン、カルバコール、ヒスタミンは、ラット胃粘膜において、それぞれ異なった様式でムチン生合成を亢進する調節因子として作用している可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 市川尊文: "胃粘膜糖蛋白質(ムチン)生合成におけるカルバコールの役割-ガストリンとの比較-" 日本消化器病学会雑誌. 91. 557- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takafumi Ichikawa: "Distinct stimulation of mucin biosynthesis in rat gastric mucosa by gastrin and carbachol." Gastroenterology. 106. A98- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 市川尊文: "胃粘液糖蛋白質(ムチン)生合成亢進作用に関与する薬物構造の解明" 日本消化器病学会雑誌. 91. 1681- (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 市川尊文: "胃粘液糖蛋白質(ムチン)代謝の内在性調節因子の解明に関する実験的研究" 日本消化器病学会雑誌. 92(予定). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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