研究課題/領域番号 |
06770532
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
木島 祥行 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 室員 (30260350)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1994年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 心筋 / イノシトール三燐酸 / カルシウム / チャンネル / 介在板 / 筋小胞体 |
研究概要 |
心筋介在板IP_3受容体は界面活性剤による可溶化に抵抗性である 犬心筋介在板を含む膜分画の〔^3H〕IP_3結合活性は2.16pmol/mg proteinであった。この膜分画よりIP_3受容体を精製するため、種々の界面活性剤で〔^3H〕IP_3結合能の可溶化を試みた。Triton X-100、CHAPS、C_<12>E_8では、ほとんどのIP_3結合能が沈殿物に残り、上清への可溶化はできなかった。一方、犬脳ミクロソームのIP_3受容体はTriton X100により可溶化され、その97%が上清に回収された。 心筋介在板膜分画を電子顕微鏡で観察すると、介在板に特有なfascia adherens様の構造体とともにミトコンドリア膜が混在する。この分画をTriton X-100で抽出し、超遠心法で残った沈殿物の微細構造を観察した(図1B)。この沈殿物の主成分は介在板であり、ミトコンドリア膜はTriton X-100で上清に抽出された。このことは〔^3H〕IP_3結合能がミトコンドリア膜ではなく、介在板膜に帰する可能性を強く示唆している。 心筋介在板は小脳型IP_3受容体に類似する 心筋介在板のIP_3結合蛋白質は、従来の細胞内Ca遊離チャンネルであるIP_3受容体と類似しているのだろうか?そこで小脳に大量に存在するtype I受容体(IP_3R-I)に対する抗体を用いてWesternブロットを行った(図2)。平滑筋・脳ミクロソームでは分子量約260kDaのバンドに免疫反応性を認めた。一方、Triton X-100で抽出後の心筋介在板膜では、分子量約250kDaのバンドが検出された。これらの結果は、心筋介在板膜に従来のIP_3受容体類似の蛋白質が含まれていることを示している。
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