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血友病B^-症例における異常第IX因子遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06770581
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

今中 康文  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (70231165)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード血友病B / 血液凝固第IX因子抗原陰性 / 血液凝固第IX因子遺伝子 / SSCP / PCR
研究概要

血友病BはX染色体上の血液凝固第IX因子(以下F.IX)遺伝子異常に基づく伴性劣性遺伝疾患であり、個々の遺伝子異常の解析はF.IX蛋白の機能、分泌機構や遺伝子レベルでの発現のメカニズムを知る上で極めて有用である。血友病B患者の遺伝子異常を見い出だすべく今回は、血友病B^-患者(F.IX抗原陰性患者)19名および対照として血友病B^+患者(F.IX抗原陽性患者)1名についてスクリーニングを開始した。まず、F.IX遺伝子のエクソン・イントロン領域を含み各エクソンを挟むオリゴヌクレチオドを作製し、PCRにより増幅したDNAフラグメントをSSCP(Single-Strand Conformation Polymorphism)にてハンドの移動度を観察した。SSCPを用いたスクリーニングで、症例M.T・(11歳男児、F.IX活性〈1%、F.IX抗原〈1%)のエクソンhにおいて、また、症例T.F.(16歳男性、F.IX活性22%、F.IX抗原80%)のエクソンbにおいて正常バンドと異なる移動度のバンドを認めた。エクソンhはF.IX蛋白のカタリティクドメインを、エクソンbはGlaドメインをコードしておりdideoxy法を用いて塩基配列の決定を試た。症例M.T.のエクソンhには塩基配列に異常を認めなかったが、症例T.F.のエクソンbにおいて6398A→Gの点突然変異を認め、この結果Glu^8 (GAG)→Gly(GGG)のアミノ酸置換が生ずることが判明した。Glu^8はF.IX蛋白Glaドメインを構成する中心的アミノ酸残基であり、この部位でアミノ酸置換が生じれば症例T.F.の如き血友病B^+患者となることが予想される。今後は、本患者から採取した血漿よりモノクローナール抗体を用いてF.IXを純化し、Glu^8→Gly置換を確認する予定である。
今回の研究では血友病B^-患者において異常遺伝子は検出されていないが、本教室ではさらに10例程度の症例があり、新たにスクリーニングにとりかかる所存である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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