メラニン産生に関与するモノADPリボルル転移酵素と、リボルル化される蛋白を明らかにするため、以下の研究を行った。 マウスメラノーマ細胞では、38KPa蛋白が、リボルル化されており、そのリボルル化はアルギニン特異的モノADPリボルル化反応阻害剤(novobiocin)にて阻止された。また、38KDa蛋白のリボルル化は、メニラン産生を亢進させるメラノサイト刺激ホルモンおよびフォースコリンにて増強した。一方、novobiocinは、培養細胞に添加すると、メラニン産生を抑制し、同時に、メラノサイト刺激ホルモンあるいはフォースコリン誘発性のCAUP亢進を抑制した。 以上より、アルギニン特異的モノADPリボルル転移酵素は、マウスメラノーマにおいて、メラニン産生に関与しており、その機序として、リボルル化した38KPa蛋白がCAUP産生量を調節していることが示唆された。
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