• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

精神分裂病の発症機序に関する神経化学的、行動薬理学的研究-慢性覚醒剤中毒モデルにおける不安、攻撃性に関する研究-

研究課題

研究課題/領域番号 06770740
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関北海道大学

研究代表者

井上 猛  北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (70250438)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード精神分裂病 / 覚醒剤 / 不安 / 行動薬理学 / すくみ行動 / ラット / 抗精神病薬 / ドーパミン
研究概要

ラットにメトアンフェタミン(MAP)を1日2回、1回量1.25、2.5、3.75、5mg/kgと順次増量し、隔日で皮下投与することによって慢性覚醒剤中毒モデルを作成し、以下の項目について対照群(生食投与)と比較した。
1.1週間の休薬期間の後、慢性覚醒剤中毒モデルラットに恐怖条件付けストレス(CFS)を負荷したところ、CFSによって惹起されるすくみ行動(ラットでは不安、恐怖の指標とされる)が有意に増強して出現した。この結果はMAP反復投与が恐怖条件付けの獲得過程を増強したことを示している。なお、恐怖条件付けストレスは、ショック箱内でラットにフットショック(1日1回2日間)を与え、最終ショックの24時間後に再び、ラットをショック箱におくことによって行った。
2.ドーパミンD1受容体アンタゴニスト、D2受容体アンタゴニスト、NMDA受容体アンタゴニスト、ドーパミン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害剤などの薬物をMAPの前処置として併用反復投与し、これらの薬物がMAP反復投与による不安の増強を阻止できるかについて検討した。その結果、MAP反復投与によるfreezingの増強は、D2/3/4受容体アンタゴニストであるnemonapride(1mg/kg)の併用反復投与により抑制されることが明らかとなった。一方、D2/3受容体アンタゴニストであるreclopride(3mg/kg)の併用反復投与は不安の増強を阻止しなかったことから、nemonaprideの奏効機序にD4受容体が関与している可能性が示唆された。
3.恐怖条件付けした直後(2日間フットショックを加えた直後)に断頭により脳を取りだし、内側前頭前野、側坐核、線条体、扁桃体、海馬におけるモノアミンおよびその代謝物の脳内濃度を電気化学検出器付き高速液体クロマトグラフィーで測定した。その結果、慢性覚醒剤中毒モデルラットでは対照群と比べて、恐怖条件付けに対するドーパミン系の反応は大きいが、セロトニン系はむしろ低反応であることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 土屋潔: "Conditioned fear stressにより惹起されるfreezing behaviorに及ぼすメトアンフェタミン反復投与の影響" 神経精神薬理. (in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takeshi Inoue: "Serotonergic activation reduces defensive freezing in the conditioned fear paradigm" Pharmacol.Biochem.Behar.(in press). (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takeshi Inoue: "The role of central dopaminergic and serotonergic systems of rats in the conditioned fear stress,an animal model of Anxiety,In:Emotion,memory and behavior-Study of human and nonhuman pimates." Japan Scientific Societies Press(Tokyo)-Karger(Basel)(in press), (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi