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恐慌性障害患者の脳内高エネルギー リン酸代謝の左右差に関する研究-MRS(磁気共鳴スペクトロスコピー)による測定-

研究課題

研究課題/領域番号 06770756
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

塩入 俊樹  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40235487)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード恐慌性障害 / 磁気共鳴スペクトロスコピー / 脳内リン代謝 / 前頭葉
研究概要

平成6年度我々は、^<31>P-MRS(磁気共鳴スペクトロスコピー)を導入し、CSI(Cemi cal Sift Imaging)法を用いることによって、恐慌性障害患者の前頭葉領域における脳内リン代謝及びその左右差について研究した。対象は滋賀医科大学付属病院精神科に外来通院中で、DSM-III-R診断基準により恐慌性障害と診断され、かつ研究についての同意が得られた18名(男性8名、女性10名)とした。尚正常被験者群18名については年齢および性別をマッチさせた。結果は、以下に要約された。
1.前頭葉におけるリン代謝物については、両群間に有意な差は存在しなかった。
2.脳内pHについては、患者群でやや高い傾向があり、これは測定中症状限定発作(limited panic attack)を起こした2名において、極端にpH値が高いことが影響したものと思われた。この2名のpH値の上昇は呼吸性アルカロ-シスによるものと推定された。
3.左右差については、脳内エネルギーを反映していると考えられているPCr(クレアチンリン酸)の左右半球の比(PCr ratio)を求めてみると、患者群の右半球でPCrが有意に低いことがわかった。更にpH値とPCr ratioの関係をみてみると、pHが高い者程PCrが右半球で低い傾向があった。
以上より、右半球におけるPCrの低下は、同部位の過活動を意味することから、恐慌性障害では右半球の過活動性を呈していることがわかった。そしてこのことは単に患者群の慢性的不安状態を示しているものか、あるいは恐慌発作と何らかの関連性が存在するのかについては今後の課題であり、恐慌発作の誘発させた場合の測定が必要である。文献的には、恐慌性障害の前頭葉における脳血流異常(左<右)が報告されており、我々の今回の結果を支持するものと思われる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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