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インターロイキン6(IL-6)によるヒト多発性骨髄腫細胞の増殖機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06770862
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関国立病院医療センター(臨床研究部)

研究代表者

湯尾 明  国立国際医療センター, 研究所, 室長 (90221663)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードインターロイキン6 / 形質細胞腫 / チロシンキナーゼ / 細胞内pH
研究概要

本研究においては、IL-6に依存して増殖するヒト形質細胞性腫瘍株(PE01)を用いて、IL-6受容体以降の細胞内刺激伝達機構の解明を行った。この細胞株は、IL-6のみならずIL-6と受容体を共有する他のサイトカイン(LIF、OSM)にも反応して増殖するが、これらのサイトカイン非存在下では増殖しなかった。このようなPE01細胞の増殖は、チロシンキナーゼ阻害剤であるゲニステインにより用量依存的に著明に抑制された。そこで、第一の課題としてこの細胞株におけるIL-6による細胞内蛋白チロシンリン酸化を検討した。IL-6はp85、p80、p69、p60、p42のチロシンリン酸化を用量依存的に誘導した。これらの蛋白の大部分のチロシンリン酸化は3-5分以内に最大に達し、その後は脱リン酸化されたが、p85のチロシンリン酸化のみは20-40分間持続した。また、これらの蛋白のチロシンリン酸化はゲニステインにより用量依存的に抑制されたが、p42のリン酸化はゲニステインの抑制効果を受け難かった。次に、IL-6によって誘導されるPE01細胞の細胞内pHの変化を検討した。IL-6は2-3分のlag timeをともなって、細胞内pHの上昇(細胞内アルカリ化)を緩やかに誘導した。以上の検討結果より、IL-6は細胞内蛋白チロシンリン酸化と細胞内アルカリ化という二つの重要な刺激伝達機構を介してヒト形質細胞性腫瘍の増殖を誘導することが明らかにされた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吾妻 英里子,他: "ヒト好中球機能とチロシンリン酸化" 炎症. 14. 199-204 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 湯尾 明: "サイトカインによって活性化される……" 最新医学. 49. 1332-1336 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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