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培養血管平滑筋細胞膜Na,K,Ca輸送系に対する心房性Na利尿ペプチド(ANP)の効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06770878
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 腎臓内科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

家口 慶彦  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10224362)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード心房性Na利尿ペプチド / cyclic GMP / 培養血管平滑筋細胞 / 高血圧 / cation transport
研究概要

血管作動性物質の高血圧発症・維持への関与を明らかにするためには、直接の血圧調節組織である血管平滑筋での病態生理を解明することが重要である。Atrial Natriuretic Peptide(ANP)は血管壁肥厚、血管収縮に対し抑制的に働き、体液調節機構を介して高血圧の病態に強く関与している可能性が指摘されているが、血管平滑筋細胞(VSMC)細胞膜レベルにおける各種cation transportに対する作用に関しては詳細は不明である。本研究ではVSMCに対するANP作用の一側面としてcation transportに着目し、ANP単独の薬理作用、および血管作動性物質との相互作用について検討した。培養血管平滑筋細胞を用い各種transport studyを行い、以下の結果を得た。ANP単独では^<45>Ca washout、^<86>Rb washoutを有意に亢進させ、HMA-S ^<22>Na uptakeを有意に抑制した。AVPおよびET-1により誘導された各輸送系の亢進に対して、ANPは^<45>Ca washout、BS ^<86>Rb washoutには相加作用を示し^<45>Ca uptake、HMA-S ^<22>Na uptake、OS ^<86>Rb uptakeには拮抗作用を示した。AVP、ET-1の細胞内Ca^<2+>濃度上昇に対しANPは抑制効果を示した。ANPは細胞内cGMP濃度を増加させた。高血圧症における末梢血管抵抗の増大は血管平滑筋細胞の増殖、肥大とともにVSMC細胞膜レベルにおけるcation transportの関与が示唆されている。本研究においてもAVP、ET-1などのvasoactive agentsは各種transportに対して亢進作用を示し[Ca^<2+>]i↑、[Na^+]i↑の結果、高血圧を惹起している病態が考えられた。上記のvasoactive agentsの作用に対してANPは相加および拮抗の二面作用を示した。すなわち^<45>Ca washout、BS ^<86>Rb washoutに対しては相加的に、^<45>Cauptake、HMA-S ^<22>Na uptake、OS ^<86>Rb uptakeに対しては拮抗的に働き、vasoactive agentsにより誘導される[Ca^<2+>]iや[Na^+]iの上昇作用を打ち消す結果となった。ANPのこれらの作用がANPの直接作用か、そのsecond messengerとして知られているcGMPを介した作用かは議論の残るところであるが、本研究においてもANPは細胞内cGMP濃度を増加させたことより、cGMPの直接作用であるCa^<2+> pump活性化、K^+ channel活性化、Phosphatydilinositol代謝抑制を介してANPの効果が発揮されていると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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