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ラット腎尿細管基底膜側細胞膜(BLM)GTP結合蛋白質に及ぼすループ利尿剤の効果

研究課題

研究課題/領域番号 06770888
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 腎臓内科学
研究機関産業医科大学

研究代表者

筬島 明彦  産業医科大学, 医学部, 講師 (50248564)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードループ利尿剤 / cAMP / AVP / 腎尿細管基底膜側細胞膜
研究概要

[目的]ループ利尿剤の作用機序は、腎尿細管ヘンレ係蹄上行脚の管腔側Na^+K^+2Cl^-cotransportの抑制であるが、抗ADH作用による利尿効果も報告されている。我々は、既にラット腎尿細管基底膜側細胞膜(BLM)を用いた研究で、Furosemide(Fur)、Ethacrynic acid(EA)、Azosemide(Azo)のループ利尿剤は、AVP受容体のみならず、受容体以降にも直接作用する可能性を報告した(Japanese Journal of Nephrology,34,965,1992)。そこで今回、Forskolin,GTP-γS,コレラ毒素を用いてG蛋白及びadenylate cyclaseに及ぼす直接効果を検討した。
[方法]以下の検討を行った。
(1)単離したBLMにおける、GTP-γS,ForskolinのcAMP産生に及ぼす効果
(2)Forskolin,GTP-γS刺激下cAMPに及ぼす三者ループ利尿剤の抑制効果
(3)活性したコレラ毒素とBLMをNADを基質としたmixtureで反応させ、ADP-ribosylationしたBLMのcAMP産生に及ぼす効果
(4)(3)のコレラ毒素刺激下cAMPに及ぼす三者ループ利尿剤の抑制効果
[結果]
(1)GTP-γSは濃度依存性にcAMPを増加させ、10^<-6>Mでplateauに達した。最大約16倍に増加し、GTP-γSのEC_<50>値は10^<-7>Mであった。Forskolinは濃度依存性にcAMPを増加したが、plateauに達せず10^<-5>Mで約4倍、10^<-4>にて約9倍の増加を認めた。
(2)GTP-γS刺激下cAMPを、EAとAzoは10^<-4>Mにて、またFurは10^<-3>Mにて有意に抑制した。その抑制効果は、Furに比しEAとAzoの方が強力であった。Forskolin刺激下cAMPに対しても同様の効果が得られた。
(3)コレラ毒素にてBLMをADP-ribosylationすると、cAMPは約2倍に増加した。
(4)コレラ毒素刺激下cAMPを、三者ループ利尿剤は、10^<-3>Mにて有意に抑制した。またその抑制効果は、Furに比しEAとAzoの方が強力であった。
[考察]ループ利尿剤(特にEAとAzo)は、ラットBLMにおいて少なくともadenylate cyclaseにも直接作用していることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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