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新生児Tリンパ球の細菌性スーパー抗原に対する応答性の機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06770899
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胎児・新生児医学
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

高橋 尚人  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50197159)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード臍帯血 / Tリンパ球 / スーパー抗原 / 新生児 / アナジー
研究概要

1.臍帯血リンパ球はtoxic shock syndrome toxin-1(TSST-1)、Staphylococcal enterotoxin A(SEA)、抗CD3抗体の刺激に対し成人対照より有意に強い増殖反応を示したが、いずれの刺激でも、比較的低濃度で刺激した場合、IL-2の産生が成人対照より有意に低くなっていた。この低いIL-2産生は、T細胞を分離し、ヒトHLA-DR遺伝子導入L細胞をアクセサリー細胞とした場合にも同様に認められ、T細胞自身に原因があると考えられた。
2.次にTSST-1 10ng/mlで72時間刺激し、rIL-2でexpandしたT cell blastのphenotype及びrIL-2に対する反応性を検討した。臍帯血T cell blastのTCR Vβ2及びCD45RO陽性細胞はそれぞれ66.4±11.6%、66.5±14.7%で成人対照と差がなく、またrIL-2に対する反応性にも差は見られなかった。
3.しかし、TSST-1再刺激により、成人対照が刺激4-8時間後に強いIL-2及びIL-4産生を示したのに対し、臍帯血T cell blastはわずかなIL-2及びIL-4産生しか示さなかった。
4.また、T cell blastのHLA-DR発現の影響を除外するため、TSST-1を予め結合したL細胞を用いTSST-1再刺激を行ったところ、3と同様、臍帯血T cell blastはきわめてわずかなIL-2産生した示さなかった。
5.以上から、臍帯血T細胞は細菌性スーパー抗原刺激によりanergyの状態になりやすいという特徴的な免疫応答性を持つことが明かとなった。スーパー抗原刺激はTCRを介する通常の抗原刺激によく似ていることから、臍帯血T細胞のこの性格が、新生児の易感染性の一因となっていると考えられた。
6.この結果は第24回日本免疫学会総会・学術集会(平成6年11-12月、京都)で口演・示説発表した。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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