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癌遺伝子関連タンパク質発現程度と宿主側反応から見た乳癌転移機序に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 06770911
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関岐阜大学

研究代表者

川口 順敬  岐阜大学, 医学部・付属病院, 助手 (50252135)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード予後因子 / PCNA / type IV collagen / c-erbB-2 / Laminin / リンパ節転移
研究概要

[対象と方法]1981年より10年間,170例の乳癌手術症例のパラフィン固定標本から、原発巣と転移リンパ節巣を用い、腫瘍側要因としてPCNA,c-erbB-2、宿主側要因としてlaminin,typeIV collagen(C4)の計4種につき免疫組織染色を行い,臨床病理学的所見や予後を検討した。PCNA染色は染色良好な部位で腫瘍細胞約500個以上を観察し、染色陽性細胞数の割合を標識率(LI)として表示した。[結果]PCNAによる原発巣とリンパ節転移巣での検討で、原発巣のLI値は転移巣に比べ全般に高値で、原発腫瘍径tの増大と共に増加したが,転移巣では逆にtの増大と共に若干低下した。Kaplan-Meier法を用いたLI値と原発巣と転移巣との発現率の差を、転移巣のLI値が原発巣より大以上A群と未満B群に分け検討したが、両群の生存率に著差はみられなかった。c-erbB-2染色では、原発巣では、陽性群の生存率は陰性群に比べp=0.05で有意に不良であった。リンパ節の染色でも陽性群の生存率は陰性群に比べp=0.16で不良な傾向であった。原発巣でのlaminin染色では、組織学的stageの低い症例,n0症例および乳頭腺管癌で陽性となる頻度が高い傾向を認めた。C4染色は,laminin染色に比べ陽性となる頻度が低く、他の予後因子との間には有意の相関はみられなかった。C4とlaminin染色で、原発巣とリンパ節転移巣を比較すると、染色陽性となる頻度はいずれも転移巣で高い傾向を示した。また、リンパ節転移程度nlαとnlβ以上群につき原発巣とリンパ節転移巣間で比較検討すること、原発巣ではC4染色とlaminin染色の陽性率に著差はみられなかったが,リンパ節転移巣ではnlβ以上群でlaminin染色の陽性率がわずかに高くなる傾向が観察された。現在抗癌剤に対する治療成績との関連をみるために組織内のThimidine phosphorylase(PyNPase)とPCNA,C4,lamininとの関連を検討中である。癌細胞周辺のPyNPaseの発現と予後の間に関連が見られ、宿主側の反応の重要性が認められている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 川口順敬: "要精検者拾い上げのためのUS診断法の有効性について" 日本乳癌検診学会誌. 1. 93 (1992)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 川口順敬: "腫瘍側要因としての乳癌原発巣と転移巣における癌細胞の増殖形態について" Biotherapy. 8. 736-739 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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