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乳癌に対するアロマターゼ阻害剤評価系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06770923
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科学一般
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

安井 信隆  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (00245523)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード乳癌 / アロマターゼ / 免疫組織化学
研究概要

アロマターゼ阻害剤は宿主のホルモン環境に影響を与えることにより抗腫瘍性を発現するために、ヒト乳癌細胞を対象とした適当な評価系が報告されていない。本研究においては組織培養法であるHistoculture Drug Response Assayのアロマターゼ阻害剤評価系としての有用性を検討した。エストロゲンの基質であるアンドロステンダイオンと構造類似を有するステロイド型化合物である薬剤、14α-hydroxy-4-androstenedione-3,6,17-trione(NKS01)を実験に用いた。2-3mmに細切した乳癌手術材料をコラーゲンゲルマトリックス上に静置し、ステロイド除去したフェノールレッド除去イ-グル改変MEM培地+10%FCSを対照群とし、testosterone(tst)10^<-8>MまたはtstにNKS01を10^<-6>Mを添加した2群を設定した。7日間の培養の後、^3H-thymidine(^3H-TdR)0.67μCiを加えてさらに3日間の培養を追加した。実験終了時に^3H-TdRの液体シンチレーションカウンターによる取り込み測定と、DNAの定量を行い、DNAあたりの^3H-TdRの取り込み阻害により薬剤効果を判定した。培養終了時の標本を用いてアロマターゼの免疫組織化学的検討を行った。25症例中21例が判定可能であった。tst添加により対照群よりもサイミジン取り込みが増強した例は21例中6例(28%)であり、この全ての症例でNKS01の添加はtstによる^3H-TdR取り込みの上昇を阻害した。乳癌組織のアロマターゼ免疫組織化学の染色では、アロマターゼは乳癌組織の間質細胞に陽性に染色され、乳癌細胞における染色は認められなかった。NKS01の有効であった症例はすべてアロマターゼ染色が陽性であり、免疫組織化学的なアロマターゼの陽性所見はアロマターゼ阻害剤が抗腫瘍性を発現する必要条件であると考えられた。本実験系はアロマターゼ阻害剤のin vivoスクリーニング系として有用である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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