進行大腸癌手術例7例の正常大腸粘膜、腫瘍組織(腫瘍表層部および浸潤深部)からDNAを抽出し染色体5q(APC遺伝子領域)、17p(p53遺伝子領域)、18q(DCC遺伝子領域)、22q(NF2遺伝子領域)のLOH(loss of heterozygosity)を検索した。表層部、深部での組織型変化とLOHの結果は下記の通りであった。 検索した7例中6例には表層部分と浸潤深部でLOHに変化は認められなかったが、症例1のごとく浸潤深部で低分化に組織型が変化する症例で癌抑制遺伝子の変化の蓄積が生じていることが示唆された。
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