研究概要 |
1.正常α-Platelet-derived frowth factor(PDGF)receptor遺伝子構造とpromoter領域の解析 α-PDGF receptorの正常遺伝子構造を明らかにした。本遺伝子は全長65kbにおよぶ大きな遺伝子で、23個のexonを有し、翻訳開始地点が第2exonに存在していた。S1mapping,primer extension法による解析では転写開始地点が複数認められた。luciferase assayにてpromoter活性を測定したところ、転写開始地点の上流約200bpのあたりにpositive regulatory elementsが存在した。 2.変異型α-PDGF receptorの造腫瘍性の検定(in vitro) 細胞外ドメインの一部を欠失した変異型α-PDGF receptorが腫瘍形成に関わっているか否かを調べるため、NIH3T3 cellにこの遺伝子を導入しfocus formation assayを行った。この結果、変異型レセプター遺伝子を導入した細胞のみでfocusが認められた。soft agar assayにて造腫瘍性を検証中である。 3.トランスジェニックマウスの作製 我々がcloningしたhuman α-PDGF receptor本来のpromoterによってdriveされる正常ならびに変異型α-PDGF receptorのtransgeneを構築し、transgenic mouseを作製中である。さらに、導入遺伝子を脳に強く発現させるため、mouse myelin basic proteinおよびglial fibrillary acidic proteinのpromoterを連結したtransgeneもそれぞれ構築し、transgenic mouseの作製にとりかかった。
|