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ベンゾジアゼピン系薬の気道平滑筋に対する作用とその機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06771221
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関九州大学

研究代表者

甲斐 哲也  九州大学, 医学部, 助手 (60214243)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード気道平滑筋 / カルシウムイオン / ミダゾラム
研究概要

1.外液カルシウムイオン存在下で、高カリウム脱分極(40mM k^+)あるいは、カルバコール(10^<-7>M)による収縮中にミダゾラムを累積的に投与(10^<-7>〜10^<-4>M)すると、濃度依存性に細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]i)と張力の低下が見られた。
2.高カリウム脱分極下に外液カルシウムイオン濃度を変化させることにより[Ca^<2+>]i-張力関係を求め、これに対するミダゾラムの作用を調べた。ミダゾラム(3×10^<-5>M)は、外液カルシウムイオン濃度上昇による[Ca^<2+>]i、張力の上昇をいずれも抑制したが、[Ca^<2+>]i-張力関係には変化を生じなかった。
3.非選択的な陽イオンチャネルブロッカーであるニッケル(3×10^<-5>M)存在下にカルバコールを投与すると一過性の[Ca^<2+>]iと張力の上昇を生じるが、ミダゾラム前投与はこの一過性の[Ca^<2+>]iと張力の上昇に対し何の影響も与えなかった。
4.外液カルシウムイオンの無い状態で、カルバコールあるいはカフェイン(20mM)による一過性の[Ca^<2+>]iと張力の上昇に対し、ミダゾラムは何の影響も与えなかった。
5.中枢性ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬であるフルマゼニール(10^<-5>M)、及び末梢性ベンゾジアゼピン受容体拮抗薬であるPK11195(10^<-5>M)は、カルバコール収縮に対するミダゾラム(10^<-5>M)の[Ca^<2+>]i及び張力への低下作用に影響を及ぼさなかった。
以上より、ブタ気管平滑筋において、臨床使用濃度のミダゾラムは、細胞内Ca^<2+>放出や収縮器のCa^<2+>感受性には作用せず、高K脱分極やカルバコール刺激によるCa^<2+>流入の抑制により、[Ca^<2+>]iを低下させ、[Ca^<2+>]i低下に見合った弛緩を引き起こすと考えられる。またこの作用は、フルマゼニール及びPK11195により拮抗されるベンゾジアゼピン受容体を介したものではないと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hayashi Yoshimura: "Effect of midazolam on intracellular Ca^<2+> and tension in airway smooth muscle" Japanese Journal of Pharmacology. 64(SI). 213P (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 吉村 速: "ミダゾラムの気道平滑筋弛緩作用とその機序" Joural of Anesthesia. 8(S). A259 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] H.Yoshimura: "Midazolam relaxes airway smooth muscles by directly reducing the cytosolic Ca^<2+> concentration through the inhibition of Ca^<2+> influx" Anesthesiology. 81(3A). A867 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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