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精巣腫瘍患者の健側精巣の造精機能障害-その発生機序の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06771249
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関東北大学

研究代表者

前原 郁夫  東北大学, 医学部, 助手 (10240665)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード精巣腫瘍 / 造精機能障害 / ステロイドホルモン / アンドロゲン / エストロゲン / アロマターゼ
研究概要

精巣腫瘍患者の精液所見は一般に不良であるが、これは健側精巣の造精機能が低下しているためと考えられる。この造精機能障害の原因を明らかにするため、組織学的検討、内分泌学的検討を行い以下の結果を得た。
1.精巣腫瘍患者の造精機能:精液検査では、seminoma症例(S)に比しnon-seminoma症例(NS)において精子濃度の低下が顕著であった。組織学的検討ではNSはSに比べ造精機能障害が強く、特に腫瘍近傍の残存精細管での障害が著しいが、腫瘍から離れた部位や健側精巣においても障害が認められた。健側精巣のJohnsen's mean score countは、NSでは腫瘍重量、hCG、estradiol(以下E2)との間に負の相関を認めたが、Sでは相関を認めなかった。以上よりNSでは、hCG刺激とE2産生が造精機能低下に関与していることが示唆された。
2.E2産生部位に関する検討:(1)患側精索静脈血、肘静脈血でのhCG、progesterone、DHEA、androstenedione、testosterone、E2を測定したところ、いずれもSに比しNSの精索静脈血で高値を示した。(2)患側精巣組織における、androgen産生に関与する全ての酵素P450SCC、3β-HSD、P450c17、17β-HSDおよびandrogenをestrogenに転換する酵素P450aromの局在を、免疫組織化学的に検討した。その結果、腫瘍部位ではNSの間質細胞にP450aromの発現が認められたが、それ以外の酵素の発現は認められなかった。非腫瘍部精巣では、Leydig細胞に検索した全ての酵素の発現を認めた。(3)患側精巣の腫瘍部と非腫瘍部精巣内のP450arom活性を^3H-water法で検討した。P450arom活性は、NSの腫瘍部と非腫瘍部精巣において高値を示した。以上より精巣腫瘍、特にNSにおいては、hCG刺激によりLeydig細胞におけるandrogen産生が亢進し、これがLeydig細胞および腫瘍部間質のP450aromによりstrogenに変換され、造精機能障害を引き起こすと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中角尚誉: "精巣腫瘍患者のEstrogen代謝に関する検討" 日本泌尿器科学会雑誌. 86. 196-197 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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