研究概要 |
我々はIn Vitroに於いて、IGF-II/IGF-I receptorのautocrine/paracrine loopの遮断がアントドロゲン非依存性前立腺癌の増殖を抑制することを証明した。今回、ヌードマウスを用いたIn Vivoに於いても同様な結果が得られるか実験を行った。 雄ヌードマウス皮下にDU145,PC-3の各アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株を1×10^7cells接種後、1週間後よりIGF-IImRNAに対するphosphorothioate autisense oligomerを40μg/g mouse body weightを3日間おきに腹腔内投与し15日後、腫瘍部を摘除し、腫瘍の容積・重量をコントロール群であるseuse oligomerを使用した群と比較検討した。 両群間に腫瘍の容積・重量ともに有意差は見られず、組織学にも腫瘍の譲死像などは認められなかった。 この実験系に於いては、IGF-IImRNAに対するautisense oligomerはアンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株に対しin vivoに於いて増殖抑制効果を認めることはできなかったが、in vivoに於けるoligomerの不安定性がその一因となっている可能性は否定できない。今後の課題として行きたい。
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