研究概要 |
腎循環は心拍出量の約20%を占め臓器重量あたりの血液供給量は体内で最大である。その腎循環はミクロの腎微小血管で調節され比較的広い血圧範囲で一定に保たれという制御性と機能性を有することを意味する.しかしながらこれらのミクロの挙動を直接可視化し評価することは摘出血管,摘出腎,特殊なラット水腎症モデルでしかなされていなかった.この研究においてはニードル型CCDビデオシステムを日本光電株式会社と共同開発し世界にさきがけ生体における腎微小循環の可視化に成功した.また腎排泄色素(インデゴカルミン)を用いることにより早期では輸入・輸出細孔脈そして糸球体を可視化し,晩期では尿細管(近位)に排泄する経略的ネフロンの可視化することを明らかにした。 またこのシステムを用いて腎微小循環をミクロのレベルで強調する昇圧レベルでの32ギオテンシレIIの生体における輸入・輸出細孔脈の作用について,両細孔脈が変して32ギオテンシレII注入後約30秒が最も最大に収縮すること明らかにした.今後はこのシステムを用いて他の内因性ホルモ,他薬剤の腎微小循環の血管応答を評価する予定である
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