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単クローン抗体を用いたヒト子宮内膜の分化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06771334
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 産婦人科学
研究機関京都大学

研究代表者

今井 公俊  京都大学, 医学部, 助手 (90252436)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードendometrial antigen / endometrial differentiation / endometrial stromal cell / monoclonal antibody / decidual cell
研究概要

我々はヒト子宮内膜間質細胞・脱落膜細胞に対するマウス単クローン抗体(S2n8)を作成し、その抗体が認識する抗原の解析を行った。抗原は月経周期を通して子宮内膜間質細胞に発現し、内膜腺細胞には発現していなかった。蛍光抗体法による免疫染色では、間質細胞での発現は増殖期で弱く、分泌期では増強した。妊娠初期及び満期の脱落膜細胞は何れの周期の間質細胞よりも強く抗原を発現した。妊娠初期脱落膜を酵素で処理して得られた浮遊脱落膜細胞を染色し、この抗原が細胞表面に存在している事が示された。フローサイトメトリーでの検討では、子宮内膜から得られた間質細胞浮遊液中の細胞の平均86.1%にこの抗原が陽性であった。子宮内膜間質細胞を用いたin vitro培養実験で、この抗原の発現はestradiol,progesteroneの添加で増強した。精製された抗原の分子量はおよそ14万と判明した。この抗体が認識する分子は子宮内膜間質細胞・脱落膜細胞以外に卵巣内夾膜細胞、胎盤絨毛間質細胞、腔腸、回腸、結腸、直腸の上皮細胞、腎尿細管上皮、肝細胞にも認められた。又、末梢血中の単球の90%以上にこの抗原は陽性であった。これらの結果からS2n8抗体は子宮内膜間質細胞・脱落膜細胞の分化に関連した細胞表面抗原を認識していると考えられる。他の多くの細胞が同抗原を発現している事から、同じ分子が各種の組織で多様な機能を果たしていると推測される。この抗原の機能については更に検討が必要である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kimitoshi Imai et al.: "Expression and localization of aminopeptidase N,neutral endopeptidase,and dipeptidyl peptidase IV" Am.J.Obstet.Gynecol.170. 1163-1168 (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Hideharu Kanzaki et al.: "The role of cytokines in human endometrium" Endocrine Journal. 41. S105-S115 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Kimitoshi Imai et al.: "A mouse monoclonal antibody,S2n8,detects a 140kD protein on the surface of human endometrial stromal cell" Human Reproduction. 10. in press (1995)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] Takuya Inoue et al.: "Bestatin,a potent aminopeptidase N inhibitor,inhibits in vitro decidualization of human endometrial stromal cells" J.Clin.Endocrinol.Metab.79. 171-175 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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