研究課題/領域番号 |
06771363
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
加藤 真也 慶応義塾大学, 医学部, 助手 (80245547)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 子宮体癌 / フコース転移酵素 / モノクローナル抗体 MSN-1 / Le遺伝子 / PCR-RFLP法 |
研究概要 |
(目的)我々の研究質では、子宮体癌由来培養細胞株SNGIIを免疫原として作成したモノクローナル抗体MSN-1が子宮体癌組織と高率に反応することから、その認識抗原であるルイスbの構築に必要なFT-III遺伝子(=Le遺伝子)の変化についてヒトEC細胞を用いて検索してきたが、実験方法の確立を目指して、まずは各種婦人科悪性腫瘍由来の培養細胞を用いて、そのゲノムDNAにおけるLe遺伝子の点突然変異を、PCR-RFLP法を用いて検出することとした。 (対象)子宮頸癌由来培養細胞株(SKGIIIa、SKGIIIb)、子宮体癌由来培養細胞株(SNGII、Hec108)、卵巣癌由来培養細胞株(RMGII、RTSG)の6細胞を用いた。 (方法)各種培養細胞より抽出したゲノムDNAをテンプレートとし、FT-III遺伝子に特異的なプライマーを設定し、PCR法を行った。そのプロダクトを、制限酵素PvuIIにて切断したフラグメントの検出により、点突然変異による劣性遺伝子型の一つであるle1を検出した。さらに異なるプライマーを用いてPCRを行い、制限酵素HindIIIにて切断することで、もう1つの劣性遺伝子型le2を検出した。(結果)RMGIIは、Le/le1、RTSGは、Le/le2の各々ヘテロ接合体であり、他の4細胞はLe/Leのホモ接合体であった。 (考察)癌化にともなうFT-III遺伝子の何らかの変化が示唆されていることから、leのホモ接合体である細胞株を対象とし、今回と同様のPCR-RFLP法を用いて検索することにより、in vivoでの癌化にともなう遺伝子上の変化と、それより引き起こされる表現形質の変化の解明の端緒となり得ると思われた。
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