研究課題/領域番号 |
06771397
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
杉内 友理子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30251523)
|
研究期間 (年度) |
1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 半規管神経 / 頚筋 / 上前庭神経 / 下前庭神経 / 聴神経腫瘍 / 筋電図 |
研究概要 |
1.動物における基礎実験 ネコにおいて、聴神経腫瘍の経迷路的摘出術の方法に準じて、迷路骨包を開放した。Cohen and Suzuiki(1964)により開発された方法を用いて、左右各3本の半規管神経に個別に微小刺激電極を植え込み、それぞれの電気刺激を行い、20種類の異なる頚筋の運動ニューロンから細胞内記録を行った。その結果、頚髄の運動ニューロンは、それぞれの頚筋に特有のパターンの入力を、6個の三半規管から受けていることが明らかとなった。そしてそのパターンは、4つに分類され、それぞれの半規管が自然刺激された時に引き起こされる、代償性の頭部の運動をよく説明できるものであると考えられた。以上で明らかになった、ひとつの筋への6個の半規管からの入力の収束パターンから、単一の半規管からさまざまな頚筋への入力の発散パターンが明らかとなり、この結果から、上前庭神経と下前庭神経のそれぞれを刺激した時に活動の増加する筋が明らかとなった。 2.聴神経腫瘍手術時における基礎実験 聴神経腫瘍の摘出術中に、内耳道を開放し、それぞれの神経を同定した。上および下前庭神経を同心電極で刺激し、さまざまな頚筋からの筋電図活動の記録を試みている。目下のところ、筋電図活動記録のために最適な刺激のパラメーターと、筋電図活動記録のために最適な頚筋はどれかを解析中である。また、腫瘍化した神経に機能が残存しているかどうか、自身は腫瘍化していなくても、腫瘍によって圧迫を受けている場合はどうか、腫瘍の大きさと前庭神経の残存機能はどのような関係にあるかにつき、検討中である。
|