研究課題/領域番号 |
06771496
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高梨 泰至 京都大学, 保健診療所, 助手 (10226798)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 網膜色素上皮細胞 / 細胞内過酸化水素 / ジクロロフルオレッシン / ラテックス / 貪食 |
研究概要 |
貪食時の網膜色素上皮細胞の酸化的ストレスについて検討した。 [方法]7日目ニワトリ胚網膜色素上皮をラミニンコートしたカバーガラス上に10%FBS添加DMEM中にて初代培養し、コンフルエントとなったものを用いた。細胞内過酸化水素測定には過酸化水素と反応し蛍光を発する2、7-ジクロロフルオレッセイン(DCF)を指標に用いた。細胞膜を容易に透過する前駆体2、7-ジクロロフルオレッシンジアセテート(DCFH-DA)を用いた。細胞内に拡散したDCFH-DAは細胞内のエステラーゼにより膜を透過しない無蛍光の2、7-ジクロロフルオレッシン(DCFH)に代謝され細胞内にトラップされる。DCFHは過酸化水素によって酸化され蛍光を発するDCFになり細胞内の過酸化水素産生を検出できる。細胞への負荷は5μM DCFH-DAをKrebs Ringer液中で37C、20分とした。さらに色素を含まないKrebs Ringer液にて細胞を20分wash outしたのち落射式倒立蛍光顕微鏡のステージ上で同液にて潅流した。450-490nmで励起、510nm以上の蛍光を高感度冷却CCDカメラで撮影し、蛍光像をリアルタイムでパーソナルコンピューターに取り込み画像解析した。貪食刺激には0.45μmラテックスビーズ溶液をKrebs Ringer液にて200倍希釈したものを用いた.[結果]刺激負荷前にもすでに網膜色素上皮の細胞質に蛍光は軽度ながら明瞭に確認された。各細胞の蛍光強度はほぼ均一であった。ラテックスビーズ負荷直後から蛍光強度はわずかに増加しはじめ、負荷後30分頃より著明に増加し1時間後には蛍光強度は443±129%増加した(n=5)。ほぼすべての細胞で蛍光の増加を認めたが、個々の細胞により蛍光強度の程度が異なっていた。
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