研究課題/領域番号 |
06771557
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
緒方 奈保子 関西医科大学, 医学部, 講師 (60204062)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 新生血管 / bscic fibroblast growth factor / 脈絡膜新生血管 / in situ hybridization / 血管内皮細胞 / 網膜色素上皮細胞 |
研究概要 |
実験的脈絡膜新生血管発生、成長、退縮の過程におけるbasic fibroblast growth factor(b-FGF)の関与をin situ hybridyzationの手法を用い、形態学的変化を知ると同時に、RNAプローブで、そのm-RNAの発現の推移と関連を検討した。 実験動物として成熟有色ラット(Brown-Norway系)を用い、眼底後極部にクリプトンレーザーで、強度光凝固を行い、実験的脈絡膜新生血管を作成した。光凝固後、2時間、2日、7日、2週間、4週間に眼底撮影、蛍光眼底造影を行い、新生血管発生、成長の過程を観察し、4%パラフォルムアルデヒドにて灌流固定を行なったのち、眼球摘出し、5μmの凍結薄切切片を作成した。Basic-FGFのcDNAをBluescriptにサブクローニングし、T3、T7 RNAポリメラーゼでcRNAを増幅すると同時にDigoxigenin(DIG)による標識を行ない、anti-sense、senseリボプローブを作成した。組織切片上で標識したリボプローブによるハイブリダイゼーションを行ない、ブローブ結合部を発色させ、b-FGFの発現を観察した。 光凝固直後では、凝固部にb-FGF mRANの発現を認めなかったが、3日後、脈絡膜新生血管発生期では、光凝固部の増殖した細胞に著しい発現をみた。1週後、2週後の新生血管の発育成長期では、新生血管の内皮細胞、増殖した網膜色素上皮細胞、線維芽細胞にb-FGFの発現をみた。4週後、脈絡膜新生血管の退縮期には、これらの細胞に発現はみられなかった。このように、脈絡膜新生血管発生からの成長の過程において、b-FGFが関与していることが示された。
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