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歯髄炎におけるサブスタンスPのマクロファージアポトーシスに対する制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06771642
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関東京歯科大学

研究代表者

東 祐太郎  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80231918)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードサブスタンスP / アポトーシス / マクロファージ / 歯髄炎 / チロシンキナーゼ
研究概要

サブスタンスPは神経伝達物質としてだけではなく、その起炎性物質としての作用から、神経性炎症免疫反応の中心的役割を担っていると考えられている。特にサブスタンスPおよびそれにより産生が亢進されるブラジキニンやインターロイキン1は細胞活性化作用を持ち、マクロファージに対しても直接あるいは間接的に活性化因子として作用することが考えられた。そこで本研究では歯髄構成細胞の中からマクロファージを対象として、マウスマクロファージ様細胞 P388D_1およびヒト単球系細胞 U937を用い、血清未添加での培養による細胞死(アポートシス)とサブスタンスPのアポートシスへの影響をトリパンブルー染色による細胞生存率およびDNA切断率を指標として解析した。さらにその際におこるチロシンリン酸化タンパクの変化を解析し、チロシンキナーゼのアポトーシスに及ぼす影響について検討した。以前我々は、P388D_1およびU937の血清未添加培養によりひきおこされるアポトーシスはLPSをはじめとしたマクロファージ活性化因子により細胞内タンパクのチロシンリン酸化の誘導をともなって阻害されることを認めていることから、サブスタンスPにも同様にアポトーシスを抑制する作用があると考えられた。そこで本研究ではP388D_1およびU937の血清末添加培養48時間後のアポトーシスにサブスタンスPを作用させるとP388D_1では10^<-8>Mまで濃度依存的に細胞死の抑制とDNA切断率の低下を認め、U937では10^<-11>Mをピークとした抑制作用を認めることができた。またこの時、細胞内チロシンリン酸化タンパクにも変化が認められたが、その詳細については現在継続して検討中である。
以上の結果からサブスタンスPにはマクロファージ活性化作用を介していると思われるアポトーシス抑制作用が認められ、歯髄炎においては、う窩細菌由来のLPSとともに炎症組織中のマクロファージのアポトーシスを抑制することで炎症免疫反応を活性化し、病態を修飾させる一因となることが示唆された。しかしこの機構におけるチロシンキナーゼの関与についてはさらに検討を重ねることが望まれる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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