研究課題/領域番号 |
06771707
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
木下 淳博 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10242207)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 骨誘導因子 / BMP / 二相性リン酸カルシウム / 歯周組織再生 / 再生療法 / ポリ乳酸 / ポリグリコール / 異所性骨形成 |
研究概要 |
1.rhBMP-2のラット背部皮下における異所性骨形成について 骨誘導因子(rhBMP-2)を二相性リン酸カルシウム顆粒(BCP顆粒)に吸着させた移植材を試作し、ラット背部皮下において異所性骨形成が起こるか否かを検討した。 その結果、50μgのrhBMP-2を700μlのBCP顆粒に吸着させた移植材では、移植後3週で、球状の小さな骨様組織の集団とそれに連続した層板構造を有する新生骨組織の形成が観察され、5例全例において異所性骨形成が認められた。10μg/700μlでは、5例中1例にのみ同様な異所性骨形成が観察され、2μg/700μl、コントロールでは、骨様組織の形成は認められなかった。このことより、BCP顆粒はrhBMP-2の担体として有効であることが示唆された。 2.イヌ歯周組織欠損の再生に関する、rhBMP-2の効果について イヌに作製した3壁性骨欠損を有する歯周組織欠損内に、rhBMP-2を担体(ポリ乳酸ポリグリコール酸共重合体および自家血)と共に移植し、歯周組織の再生に関するrhBMP-2の移植が有効であるか否かを検討した。 その結果、新生歯槽骨形成量、新生セメント質形成量共に、rhBMP-2移植群の方が5%の危険率で有意に大きな値を示した。また、rhBMP-2を移植した場合も歯根膜組織が再生されることが確認された。このことより、rhBMP-2・ポリ乳酸ポリグリコール酸共重合体・自家血の複合体を移植することが、歯周組織の再生に有効であることが示唆された。 今後、さらに広範囲の歯周組織欠損に対してもrhBMP-2の移植が有効であるかどうかを、新たな担体の開発と共に研究する予定である。
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