• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

顎関節数学モデルによる顎運動時の外側翼突節上頭活動と関節円板挙動の解析

研究課題

研究課題/領域番号 06771941
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

中川 仁志  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10217680)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード顎関節 / 外側翼突筋 / 円板挙動 / シミュレーション
研究概要

外側翼突筋上頭はその異常活動が関節円板前方転位を生じせしめる可能性など、従来から顎関節症との関連が議論されている。そこで、我々が構築した筋・靱帯力と関節円板を含む顎関節の数学モデルを用いて生体では行うことのできないシミュレーション手法により外側翼突筋上頭の活動について検討を行った。
結果1,下顎頭関節面の摩擦係数を増大させた場合、外側翼突筋上頭の活動量が増大した。関節円板上の反力作用点は正常開閉口運動のシミュレーション結果と近似したものであった。下顎頭が最大開口位から後退する際に、関節円板が下顎関節面から受ける摩擦力が後方向であるため、それに対抗して、外側翼突筋上頭の異常活動が働くものと考えられる。しかし、この変化は反力作用点に影響を及ぼさず、円板動態に影響を与えなかった。
結果2,外側靱帯後方垂直線維束が弛緩した場合、前方へ拮抗している外側翼突筋下頭は活動しない。しかし、他の靱帯線維束により後下方への牽引力は変わらず、その拮抗力として前上方への力,外側翼突筋上頭が働くこととなる。この活動が異常活動として検知されたものと考えられる。しかも関節反力が小さくい開口初期、閉口末期において安定度を欠くため円板動態へ及ぼす影響が大きいと考えられる。
結果3,速い開閉口運動のシミュレーションは、生体計測値に近似させるためにその開咬路を座標変換したもので、下顎頭の滑走の先行による靱帯の伸展が生ずることにより外側靱帯の弛緩と同様の変化が生じたと考えられる。この場合も開口末期、閉口末期において外側翼突筋上頭が異常活動を生じるため円板動態に対し影響が大きいと考えられる。
異常の結果から、外側翼突筋上頭の異常活動は顎関節構成要素や運動様式が変化することによる生体内力の釣り合いにより誘発されるものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi