シタネストーオクタプレシンに添加されているフェリプレシンの濃度を変え、麻酔効果に及ぼす影響について体性感覚誘発電位を用いて比較検討した。対象は雄性ウイスター系ラットで、セブフルレンで麻酔導入後パンクロニウムで不動化しSEPの測定は、局麻薬0、1mlを眼窩下孔部に注入し、注入直後より5分後までは1分間隔で、10分後より120分迄は5分間隔で測定した。0.03u/mlフェリプレシンンを対照として、0.005u/ml、0.01u/m、0.02u/ml、0.06u/ml、0.12u/ml、フェリプレシン含有3%プリロカインとを比較し、P1-N1間の頂点間振幅を測定しコントロールを100として各時間の頂点間振幅をパーセント変換した。消失したP1-N1波が再び出現してきた時間を麻酔効果消失時間と考え、フェリプレシン濃度との相関を調べ、相関係数は0.78で順相関が認められた。すなわちフェリプレシン0.005u/mlからo.12u/mlまでは、濃度依存的に麻酔作用時間は延長した。
|