研究課題/領域番号 |
06771962
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
伊吹 千夏 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (00257297)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 活性化NK細胞 / class 1 MHC / ペプチド |
研究概要 |
近年、NK細胞もclass 1 MHCを認識する成績が示されるようになってきた。またあやふやだった腫瘍細胞における腫瘍抗原は9個程度のペプチドとしてclass 1 MHCのα1とα2ドメインとが形成する溝(Bjorkman溝)に存在し得ることが報告された。当研究施設でもIL-2で活性化させたマウスのNK細胞がclass 1 MHCに特異的な非自己の親和性ペプチドを作用させたコンカナバリンA誘導自己リンパ芽球を障害し、作用させなかった自己リンパ芽球を障害しないという結果を得た。 そこで本研究ではヒトの系においてIL-2で活性化させたNK細胞が抗腫瘍効を示すときclass 1 MHCとBjorkman溝に存在するペプチドを認識し得るかどうかを検討した。まずIL-2活性化NK細胞を得るためHLA-A2をもつボランティアの末梢血よりリンパ球を分離し、免疫磁気ビーズを用いNK細胞分画といわれているCD16^+細胞のみを分離、採集しIL-2存在下で4日間培養し誘導した。一方、標的細胞にはHLA-A2に特異的に親和性を持つHIV由来のペプチドを作製し、このペプチドをHLA-A2を持つヒトのPHA誘導リンパ芽球に作用させたものを用いた。この結果HLA-A2に親和性を持つペプチドを作用させた場合ペプチドを作用させなかったものにくらべ活性化NK細胞による細胞障害活性は増強された。一方、このペプチドをHLA-A24を持つヒトのPHA誘導リンパ芽球に作用させても細胞障害活性に変化は認められなかった。 以上よりヒトの系においても活性化NK細胞はclass 1 MHCを認識するとともにBjorkman溝に結合した非自己ペプチドを認識している可能性が示唆された。
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