研究課題/領域番号 |
06772112
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
大石 宏文 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (00211095)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 左巻きZ-DNA / ポリアミン / X線結晶構造解析 / コンピュータシュミレーション / 核酸 / 酵素 / 構造活性相関 / 立体構造予測 |
研究概要 |
昨年から本年にかけてわれわれがすでにX-線結晶構造解析を行った左巻きZ-DNAd(CG)_3を用いまた、右巻きB-DNAにおいては分子構造モデリングソフトでd(CG)_3を構築し両分子に熱振動および力場計算を用いたダイナミックシュミレーションを試みなぜ塩濃度を上げることによってB-Z転移が起こるのか、熱をかけることによってなぜ、同じ様な転移が起こるのかを熱力学的に検討を行いこれに関しては第114年会日本薬学会本会で発表した.この結果はJ.Compt.Chem.に投稿準備中である.また N-(2-aminoethly)-1,4-diaminobutaneとd(CG)_3複合体結晶のX-線結晶構造解析の結果とスペルミジンとd(CG)_3複合体結晶のX-線結晶構造解析の結果を十分に比較検討し、この結果は第44回日本薬学回近畿支部会で発表した.またBiochemistryに投稿予定でありほぼ完成した.サーモスペルミンとd(CG)_3複合体結晶の精密化もほぼ終了しこの結果も上記二種の複合体結晶の構造解析の結果と比較検討を詳細に行っている.なぜこれらの結果と癌発言機構に関係があるのか、今後の検討課題である. スペルミンとd(CG)_3複合体結晶の構造解析はほぼこれで終了した.今後はこれらの結果をもとに分子生物学的にDNAから細胞に至る転写機構、またそこへ及ぼすポリアミンや各種塩の働きを発展的に追っていく必要があると考える.またこの過程で働く種々の酵素の立体構造および生化学的な意義を知る必要がある.今後はそれらの酵素の種に寄る違いの解析、またコンピュータを用いた立体構造予測、X-線結晶構造解析を含めて種々の方法でこれらの酵素が核酸に働きかけるやくわりを明らかにしていく必要があると考える.またDNAおよびこれらの酵素の相互作用する物質の構造を明らかにすることは続けていく予定であり、これれらの結果は各種論文に投稿している. さらにそれらの構造から逆にDNAおよびこれらの酵素とより強く相互作用する物質のデザインをすることも今後の検討課題である.ひいてはこれらが制癌剤の予測に発展できることを考えている.
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