研究課題/領域番号 |
06772153
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
川村 理 東京理科大学, 薬学部・製薬学科, 助手 (30204770)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | アフラトキシン / アルブミン付加体 / ELISA |
研究概要 |
アフラトキシンB1(AFB1)は、Aspergillus flavusなどが産生するマイコトキシンで、ヒト肝発癌物質の一つと考えられている。AFB1暴露の指標としては、生体内半減期の長いAFB1と血清アルブミン(SA)のリジン残基付加体(AF-Lys)がAFB1暴露の指標として注目されている。 本研究では、AF-SA付加体の測定のために、AF-Lysに対するモノクローナル抗体(mAb)を用いた競合的間接酵素免疫測定法を確立し、肝発癌の発生率の高いネパール人血清中のAF-SAの測定を行った。 血清は、等量のリン酸緩衝生理食塩水で2倍希釈後、60%飽和硫安沈殿の上清をpH5にし、沈殿させたアルブミン画分をプロナーゼ処理後、AF-LynをSep-Pak C18カートリッジを用い精製し、競合的間接酵素免疫測定法で分析した。本分析法では、20〜500pg/mLのAF-Lynの測定が可能であった。 ネパール人血清試料37検体のAF-Lyn量を本sELISAで分析した結果、30検体が陽性(>20pg/mL)であり、その平均値は69pg/mLであった。また、日本人10検体についても分析したところいずれの陰性であった。 今回適用した競合的間接酵素免疫測定法は、AF-SAの分析に応用できることが示された。現在、中国上海地区の肝がん患者および対照となる健康人の血清それぞれ100検体を入手し、分析中である。本手法がAFB1暴露の疫学的研究に有用な手段になると期待される。
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