1.ジアゼパムの離脱症状としてのけいれんの測定 ICR系雄性マウスにジアゼパム16mg/kgあるいは溶媒(Tween 80/saline=1/9)を1日1回、6日間連続腹腔内投与し、24時間後にインバースアゴニストであるFG-7142 40mg/kgを腹腔内投与した結果、溶媒投与群ではけいれんの発生はみられなかったが、ジアゼパム投与群では70〜80%のマウスにおいて間代性けいれんの発生が認められた。 また、同様の条件でジアゼパムを連続投与した後、FG-7142を尾静脈内に瞬時投与した結果、間代性けいれんの発生率はFG-7142の投与量依存的に上昇した。 アフリカツメガエル卵母細胞を用いたクロライド電流の測定 1.と同様の条件でジアゼパムを連続投与した後、FG-7142の腹腔内投与によりけいれんが発生したマウスと発生しなかったマウス、および溶媒を連続投与したマウスの3群について、各々脳からmRNAを抽出した。このmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞に注入することにより細胞表面にベンゾジアゼピンレセプター/GABA_Aレセプター/クロライドチャンネル複合体を発現させ、GABA存在下でクロライド電流を測定した。クロライド電流のジアゼパムによる増強率およびFG-7142による抑制率には、各mRNA間で有意な差はみられなかった。
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